TODO
概要 †
- プロコンで考えるべきこと
- 解いた問題数を増やすのは良い事なんだけど、解いた問題数を増やすためだけに、簡単な問題を解きまくるのってすげえ時間の無駄
記録 †
参考 †
下位ページ †
目次 †
参考 †
勉強すべきこと †
重要 †
- monge
- ウェーブレット木
- 動的ウェーブレット木
- 永続ウェーブレット木
- 動的永続ウェーブレット木
- ウェーブレット行列
- Blackbox Algebra
- Link-Cut Tree(木で最強)
- SA-IS (Suffix Array) O(n)
- インタバル木
- Dancing Links
- k-d木
- 分割統治法,逐次構成法,
- 平面走査法
- Gray Code
- NTT
- 高速剰余変換 O(n log n)
- 高速xor変換 O(n log n)
- 永続
- 動的
- セグメントツリー
- 遅延セグメントツリー
- 永続遅延セグメントツリー
- しゃくとり法
そこそこ †
どうでもいい †
- ADS
- 2-SAT
- Treap, RBST(k-th tree), 平衡二分木
- デク・優先度付キュー
- ボロノイ図とデローネイ三角形分割
- 美術館問題
- 最短路問題
- 埋め込み
- 乱択
- Stern-Brocot木
- ベルヌーイ数列挙 O(n^2)
- 分割数 O(n√n)
- スターリング数 O(n^2)
- Chordal graph
- Cograph
- Stoer-Wagner
- 永持-茨木法 (全点対最小カット)
- 有向木の部分木のハッシュ
- Knuth-Morris-Pratt
- Aho-Corasick
- CIPR (最長共通部分列)
- 編集距離 O(nm)
- 部分回文列挙
- Segment Treeでローリングハッシュ
- Segment treeでflip/count: !libuwi/utils/structure/segtree/SegmentTreeRXQ.java
- Segment treeで点更新・範囲le/geカウント
- Skip List
- Van Emde Boas tree (vEB tree)
- Fixed Universe Structures
- 永続的平衡2分探索木
- BK-tree
- Trie
- Meldable heap
- 削除・更新のできる2分ヒープ
- Double-ended priority queue
- キュー with minimum
- Shunting-yard algorithm
- 平面グラフ 双対なものが構成できる。
- 木について
(1) 頂点uの値をxに変える
(2) 頂点u, vを結ぶ最短パスの頂点のうち、最小値を答える
というクエリを、O(log n)で処理できないという結論に至った。(今の僕には)
ライブラリ †
- TODO
- エラトステネスのかわりに区間篩を使って実装。
- 区間篩じゃないとかなり大きい範囲の素数全列挙はできないという噂
アルゴリズムとリンク | 概要 | 計算量 | 二分探索 | 単調関数の境界面をlog(N)で計算。Nは探索空間。 | | Union Find | 「xとyの集合をまとめる」「xとyの集合が同じか判定」分割はできないのが重要な制約 | 構築O(n), union, findは両方O(A(n)) | BFS on tree | 幅優先探索で頂点rを始点とする最短距離を求める。 | O(V) | Bellman Ford | 1点から全点への最小コスト。負の閉路がない連結グラフを入力。あった場合は検出できる。 | O(V E) | Johnson | | 前処理 O(V E). 中間処理 O(V E log V). 後処理 O(V^2). | Warshall Floyd | 全点から全点への最小コスト。 | O(V^3)、だが漸化式が単純なので速い。 | Dijkstra | 1点から全点への最小コスト。コストは正でなければならない。 | O(E log V) | K Shortest | | O(k E log V) | Prim | 最小重み無向全域木=重みつき無向グラフの全域木の中で、重みが最小のものを求める。根は指定する。 | O(E log V) | Kruskal | 最小重み無向全域森=重みつき無向グラフの全域木の中で、重みが最小のものを全て求める。 | O(E log V + A(r)) | Cuninghame-Green | 最小直径無向全域木=重みつき無向グラフの全域木の中で,直径が最小のものを求める | 前処理O(V^3), 端点計算O(VE) | Chu-Liu/Edmond | 最小重み有向全域木=重み付き有向グラフの全域木の中で、重みが最小のものを求める。根は指定する。 | O(VE) | Dreyfus-Wagner | 最小重みシュタイナー木=頂点群Tを通る木の中で、重みが最小のものを求める。 | t=11が限界。時間O(n 3^t + n^2 2^t + n^3).空間計算量 O(n 2^t). | Ford Fulkerson | 有向最大流 | 辺容量が1ならこれ。F(E MAXFLOW) | Edmonds-Karp | 有向最大流 | O(E^2 V) | Dinic | 有向最大流 | O(E V^2) | Goldberg-Tarjan | 有向最大流 | O(V^2 sqrt(E)) | Nagamochi-Ibaraki | 無向グラフ最小カット | O(VE + V log V) | Primal Dual | 最小費用流=費用と容量が定義された有向単純グラフの2頂点と、そこに品物を流す量が与えられた際,流すために掛かる総費用を最小にするためにはどのように輸送するとよいのかを決定する問題 | O(V^2 U C) Uは費用の総和、Cは容量の総和 | Gomory-Hu | 最大流 | O(V MAXFLOW) | 木の高さの最大値 | 木の直径が最小になるような根を計算 | O(E) | Double Sweep=木の直径 | 葉と葉の最大距離を計算 | O(E) | 有向オイラー路存在判定 | すべての辺をちょうど一度通る閉路があるか判定 | O(E) | 無向オイラー路存在判定 | すべての辺をちょうど一度通る閉路があるか判定 | O(E) | 無向中国人郵便配達問題 | | O(o m log n + o^2 2^o), o=18が限度 | 最短ハミルトン路 | すべての頂点をちょうど一度通る閉路を求める。判定もNP困難。 | O(V^2 2^V), V=18が限度。全探索はO(V!)なので少し落ちてる | Fenwick Tree | 配列に、ある要素にvを足す・ある範囲の和を求める、をlog nで計算。 | 構築O(n)、位置和更新O(log n)、範囲和参照O(log n) | Segment Tree(和) | 配列に、ある範囲にvを足す・ある範囲の和を求める、をlog nで計算。Fenwickの上位互換 | 構築O(n)、範囲和更新O(log n)、範囲和参照O(log n)。範囲和のためには遅延評価を実装する必要あり。 | Segment Tree(最小値・最大値。Starry Sky木) | | 範囲和更新O(log n)、範囲最大最小参照O(log n)。範囲和のためには遅延評価を実装する必要あり。 | Segment Tree(加群) | | 範囲一般和更新O(log n)、範囲一般和参照O(log n)。範囲和のためには遅延評価を実装する必要あり。 | Interval Tree | 与えられた点 x を含む半開区間を全列挙, 与えられた半開区間 [a,b) と重なる半開区間を全列挙 | 構築O(n log n).クエリO(log n + k), kはヒット数 | レンジ木 | | | AVL木 | 平衡二分木 | | Splay木 | 平衡二分木 | | 赤黒木 | 平衡二分木 | | Treap木 | 平衡二分木 | | Next Conmination | nCrのループを回す | 前処理O(n log n), 点クエリO(log n + k), 区間クエリO(log n + k)、kはヒット数 | Prime(エラトステネス・区間篩の構築) | エラトステネスを用いて、素因数分解する | 構築O(n log n)、参照O(log n)、素因数分解・約数計算O(log n) | Prime(構築なし) | 2^64までのオンライン素数判定 | O(1)*200 | RMQ | 配列を与えて構築する→範囲クエリを与えると最小値を返すようになる。構築後は変更不能 | 構築O(n log n)、クエリO(log log n) | Linear Programming | | | Tarjan's OLCA | グラフを構築すると、(u, v)の最小共通祖先をO(1)で計算できるようになる | 構築O(E A(V))、参照O(1) | Big Num | 多倍長演算 | | Rational | 分数 | | Mod | 割り算、combinationはmodが素数を前提。 | 法での累乗O(log n)、等差数列和O(log n)、階乗O(n)、掛け算、足し算、割り算を安全に計算 | Geometry | 幾何ライブラリ | 直線・線分・点間の距離、多角形と線分の包含判定、点群の凸包O(n log n)、凸多角形の直線切断O(n) | Interval Tree | | | imos法 | 範囲和更新から累積和構築 | 範囲和O(1), 累積和構築O(n)、構築後累積和参照O(1) | 範囲和 | [i, j)の累積和 | 累積和構築O(n), 範囲和参照O(1) | 二次元範囲和 | 二次元で[i, j)から[h, k)までの累積和 | 累積和構築O(n), 範囲和参照O(1) |
アルゴリズム各論 †
全探索 †
n^k †
- rep(i, ni) rep(j, nj) rep(h, nh) rep(k, nk) cout << i + j + h + k << endl;
深さ・幅優先探索 †
名前 | データ構造 | デメリット | メリット | DFS | stack | 最適性は保証されない | 省メモリで全探索可能 | BFS | queue | メモリをいっぱい使う | HITしたものが最短経路経路であることが保証される |
n! †
nCr †
- next_combination
- めんどい場合はnext_permutationを使っても良い
基本 †
二分探索 †
while (1) {
ll t; cin >> t;
cout << check(t) << endl;
}
しゃくとり法 †
- しゃくとり法
- 「各lに対してf([l,r))が単調増加二値関数の時、が真になる最小のrを計算」
- 区間から真偽を返すfが「f(S)が真ならf(広(S))は真かつ、f(S)が偽→f(狭(S))が偽かつ、f(空)=偽」を満たす時、真となる区間をこれ以上狭められないような区間を全列挙するアルゴリズム
- ある関数fは区間X=[l,r)→真偽値(例:ある区間和がS以上)
- fの単調性:f([l,r))が真→f([l-1,r])もf([l,r+1])も真。f(空)=偽
- f([l,r])が真かつf([l+1,r])もf([l,r-1])も偽となる、「もうこれ以上削れない区間」を全列挙する-例題
- 例題
- 非常に基本的な問題
- ARC 22B(39ページ目)
- ARC 30C
- 数学的解釈
- paiza
- 例題
- paiza
- 素数の楽しそうな例題
- 例題
データ構造の数学的構造 †
俯瞰 †
- データ構造Gと演算○のセットを、(G, ○)という。
- これがどのような代数的構造を持っているかで、適用可能なアルゴリズムを限定できる。
- アルゴリズム構築に重要な代数的構造は以下である
名前 | 特徴 | 具体例 | モノイド | 並列処理可能性 | (整数, +) | 群 | 0-indexだけ計算すればi-indexに出来る | (整数, min), (整数, max) | ベクトル空間 | 行列演算可能性 | (実数, +, *) |
代数的構造のまとめ †
- 環からは、2つの演算子に関する代数的構造。
- 下に行くほど、制約が強い
名前 | 定義 | 具体例 | マグマ | (S, ○)が全域性を持つ=演算結果も集合Sに入る。集合Sを台集合という | | 半群 | ○が結合則を満たすマグマ(S, ○) | | モノイド | 単位元eを持つ半群(S, ○) | (自然数, +), (自然数, *) | 群 | 逆元を認めるモノイド(G, ○) | | アーベル群 | ○が可換な群(G, ○) | (整数, +), (有理数から0を除いた集合, *), (実数から0を除いた集合, *) | 半環 | (R,•,+)、+下の可換モノイド、•下の半群, +上の•の分配性。逆元がなくてもOK | (自然数, *, +)。max-plus代数=(整数, +, max)は+が乗算なのが面白い! | 環 | (R,•,+)、+下のアーベル群、•下の半群, +上の•の分配性 | Nは任意の自然数としてZ/NZ=(Z, * mod N, + mod N)は環、これは余剰環と呼ばれる。 | 単位環 | •について単位元1を持つ環 | | 可換環 | •の可換性を持つ環 | | 整域 | •に対する非ゼロ因子付き単位元を持つ可換環 | | 体 | 非ゼロ元の•に対する逆元を持つ可換環 | Z/pZ=(Z, * mod p, + mod p)は余剰体と呼ばれる。ただしpは素数に限る。またp=2の余剰体はブール体と呼ばれてZ/2Z=B=(Z, AND, XOR) |
- イデアル
- 環の特別な部分集合
- 「何を取ってきても、自分と乗算すると自分になっちゃう」(例: (整数, *, +)で、偶数はイデアル。どんな整数を取ってきても、偶数と掛け算すると偶数になっちゃう)
- 環は可換性を前提しないので、左イデアルと右イデアルがある。両側イデアルを単にイデアルと呼ぶ
- ベクトル空間について
- 体Fを複数連結した「体Fのベクトル」に関して加群であればベクトル空間になる。
- 「Vを体F上のベクトル空間とする」などと表現する
名前 | 定義 | 具体例 | 環上の加群 | 左R-加群Mの定義を行う。アーベル群(R, +)と、RxM->Mを定義するスカラー乗法*について、+の分配則・スカラー乗法の結合則・*に対する単位源の存在を満たすならば、Mは左R-加群。 | | ベクトル空間 | 体(G, *, +)に対して、+の分配則・スカラー乗法の結合則・*に対する単位源の存在を満たす | |
- annihilate
- 日本語では「零化」
- Rを環、Mを左R-加群、SをMの部分集合とする(大体R=実数, M=ベクトルの集合, S=ベクトル部分集合だと思えばいい)
- Rに関してAnn(S)={r in R | 左からrをかけるとSの全ての元が0になる}
- Ann(S)は左イデアルであるため、これを日本語では「零化イデアル」と呼ぶこともある。
モノイド †
op | T | T0 | max | int | 0 | min | int | inf | (+) | int | 0 | (*) | int | 0 | sort.(++) | [int] | [] | ^(累乗) | int | 1 | and | bool | 1 | or | bool | 0 | xor | bool | 0 | (++) | string | "" | 集合和 | [int] | [] | 集合積 | [int] | 全体集合 | gcd | int | 0 | lcd | int | 1 |
データ構造の機能の名称 †
- 動的
- 木・配列・グラフなどの構造そのものが変わること。
- Convex Hullの場合、「削除ができること」という意味。
- オンライン
- 永続
- データ構造の途中結果に、更新が終わったあとにアクセスできること。
- 入門には永続Union-findが一番わかりやすい。
- だいたいのデータ構造は永続にできる。永続配列、永続平衡二分木(RBSTがよく使われる)、永続union-find、永続set、永続セグメントツリー、永続ウェーブレット木…
- 範囲更新
- [s, e)までに演算を行う、木の頂点sを根とする部分木全てに演算を行う、木の頂点sから木の頂点eの最短パスの全てに演算を行う、など。
範囲クエリ †
まとめ †
名称 | 数学的構造 | 構築後のデータ変更 | 構築 | 参照クエリ | 更新クエリ | 更新タイプ | Fenwick Tree = BIT | モノイド | 可能 | O(n) | O(log n) 0-indexのみ | O(log n) | 点更新のみ | Fenwick Tree = BIT | 群 | 可能 | O(n) | O(log n) i-indexも可能 | O(log n) | 点更新のみ | Sparse Table | モノイド | 可能 | O(n) | O(log log n) | 不可能 | 不可能 | Segment Tree (点更新) | モノイド | 可能 | O(n) | O(log n) | O(log n) | | Lazy Segment Tree (範囲更新) | モノイド、opの縮約可能 | 可能 | O(n) | O(log n) | O(log n) | 点更新・範囲更新 | いもす法(範囲更新、点参照) | モノイド | 不可能 | O(n) | O(1) 0-indexのみ | O(1) | 範囲更新 | いもす法(範囲更新、点参照) | 群 | 不可能 | O(n) | O(1) i-indexも可能 | O(1) | 範囲更新 | ナイーブ構築あり | モノイド | 可能 | O(n^2) | O(1) | 不可能 | 不可能 | ナイーブ構築なし | モノイド | 可能 | O(1) | O(n) | O(1) | 点更新のみ |
BIT †
- Fenwickは、「点更新」「範囲参照(0-indexにしかならない!)」
- Fenwick Tree=BIT=Binary Indexed Tree
Segment Tree †
- Segment Treeは、「範囲更新」「範囲参照」(範囲更新はlazyによって実現)
- セグメント木
- モノイドでいいので応用力が高く、自分で考える部分が大きい。
- コツ
- 非遅延セグメントツリーは、結合二項演算と単位元だけあればできる。
- 練習問題
Lazy Segment Tree †
- 範囲に対する更新を可能にする
- 遅延セグ木のコツ
- あるノードより上のノードとその子のlazyを、上から全部解消すると、そのノードの本当の値が出てくる。
- 遅延更新セグ木のアルゴリズム
- 更新すべき被覆X={X_i}を列挙する。以下i固定
- X_i以上に未解消のlazyがあれば、そのlazyを全て解消
- X_iの真下があれば、真下にlazyを追加
- X_iをdataに追加し、上方向に一貫するように更新
- 更新すべき被覆X={X_i}を列挙する。以下i固定
- X_i以上に未解消のlazyがあれば、そのlazyを全て解消
- 解消後のX_iをメモ
- op(X)を計算
- 実装
- コツ:1-indexで実装し、data[0], lazy[0]は使わない
- lazy segtreeに必要な条件、集合A上の+っていう演算結果が欲しくて、更新クエリが写像A -> Aの部分集合Fの元になっているとき、(A,+)がモノイドで、Fが合成で閉じていればokな気がした。あとはFの元f,gについて合成f*gとf(x_i)の区間和が高速に計算できれば
永続Segment Tree †
動的Segment Tree †
範囲クエリ上での二分探索 †
- segment tree上の二分探索はそれだけで面白い話題っぽい
imos法 †
- コツ
- n要素配列の累積和なら、n+1個用意して0番目を単位元にする。
- 二次元でも累積和できる。
- imos法
ソート †
クイックソート †
バケツソート †
- バケツソート
- 静的配列にひたすら突っ込むだけのソート。O(n)でソート可能。1000万はいける。
- SRM D2E 671?
自分でソート †
- 優先度付きキューで自分でソートする
- SRM D1E スターウォーズのやつ
バケット法 †
- バケット法=平方分割=sqrt(n)分木
- 範囲を扱う時に、平方に分割して記憶することで前処理O(n)、各クエリO(sqrt(n))を実現
- 応用力が高く、自分で考える部分が大きい。各バケットが2分探索木やBITを持ってたりする。
- 応用範囲は、バケット法>セグメント木。
- 速度はバケットO(sqrt(n))<セグメント木O(log n)
- 例題
グラフ †
グラフに関する名称 †
- 頂点
- 辺
- 入次数・出次数
- DAG
- 平面グラフ
- Functional Graph
雑多 †
- 葉を指定した最小全域木→Kruskalの変形
- 分散最小全域木、比最小全域木などは、パラメータ化して何かを止めると凸にする
- k-th最小全域木
最短経路問題 †
名前 | 計算量 | アルゴリズム | 特徴 | ベルマンフォード法 | O(VE) | 前提:負の閉路がない連結グラフ。全辺を見て、現状より辺を通じたほうが良ければ更新。更新するものがなくなるまで行う | 負のコストを許容。負の閉路がなければOK。また、すべての負の閉路の検出も可能(更新が規定回数で止まらなかったら) | ワーシャルフロイド | O(V^3) | | 全始点全終点。実装楽。 | ダイクストラ法 | O(ElogV) | 前提:負のコストがない連結グラフ。コスト最小の未確定頂点を選び、そこから行ける頂点を更新して未確定頂点とする。これを未確定頂点がなくなるまで続ける。priority queueを使って実装する場合は「確定」の概念が明示的には入らず、コストが同じなら一番初めに処理した頂点が強いことで弾く | 負のコストを許容しない。 | 経路復元 | O(E)かO(V) | O(V)は以前の道を記憶する。O(E)は以前の道をあとから探す | E: d[j]=d[k]+cost[k][j]なるkを探す。V: 更新時prev[j]を記録する。 |
閉路検出 †
- 有向閉路検出→SCC
- 無向閉路検出→BFSで二度来たら閉路あり。
ダイクストラ †
- 要するに集合拡大
- 拡大ルールは「集合から到達できる頂点のうち、最も小さいコストの頂点を拡大する」
- 実装にはフィボナッチヒープでBFSが高速
グラフのDAG化 †
- 強連結成分を縮約すると、任意のグラフはDAGになり、トポロジカルソートができるようになる
トポロジカルソート †
全域森 †
- 「全域森」のモチベーション
- 「なるべく少ないコストで全部繋ぎたい」
- 「なるべく少ないコストでグラフのループを消したい」
プリム法 | O(ElogV) | 統合頂点群から未統合頂点への最小距離をメモする。未統合頂点のうち統合頂点群に最も近い頂点を探す。統合頂点群に追加する。頂点追加によって、最小距離が変わるので更新する。 | 最も近い頂点を貪欲的に追加する方法 | クラスカル法 | O(ElogV) | 辺をコストの小さい順に並べる。コストの低い順に見て、閉路ができないならば連結していく。閉路ができることは連結先と連結元がUnion-Findで同一かによって検知可能 | 最もコストの小さい辺を貪欲的に選び続ける方法 |
Functional Graph †
- 全ての頂点が唯一の有向辺を持つようなグラフ。
- 木の頂点がサイクルでつながっている形をしている。
- 実は、サイクルを分解しないでダブリングできる(Educational codeforces 15のE問題)
静的木 †
- 木の構造そのものが切られたり追加したりしないものでの、様々な木の上でのクエリの処理方法
- 木いろいろ
基本的な性質 †
- 頂点n辺n-1かつ連結なら必ず木構造
- 木構造はどこを根にしても木構造
できること †
名称 | 計算量 | 説明 | 最短パスの頂点に乗ったデータの積分(群限定) | O(log n) | オイラーツアー+範囲参照データ構造 | 頂点から根へ向かうパスの二分探索 | O(log n) | ダブリングで可能 |
木の構造 | データ対象 | データの変更 | できること | できないこと | 備考 | 静的 | 部分木 | 可能 | 群積分・部分木更新 | 特になし | | 静的 | 最短パス | 可能 | 群積分 | min, max | 範囲更新もできる気がする(正に加算、負に減算するような操作はlazyできそう) | 静的 | 最短パス | 不可能 | モノイド積分 | データをあとから書き換える | | 動的 | 最短パス | 可能 | モノイド積分 | 特になし | 2D Euler-Tour+領域木で行けそう |
- 辺に関するクエリは、頂点に持たせることで同様に積分できそう
オイラーツアー †
- オイラーツアーはDFS順序とも呼ばれる。
- bfsの経路を添え時に直したもの
- 木を列で扱える!
- しかも、各頂点番号が最初に登場するインデックスと最後に登場するインデックスの間が部分木に。
- 上から下への辺の重みも、上から下への経路で無向グラフ辺を足したものとして表現できる。
- セグメント木などのデータ構造を扱えるようになる!
- 部分木のコストを変える・部分木のコストのsum, min, maxを求める。(無向辺のコストを両方向正にして実現)
- 辺(上から下へに限定)のコストを変える・u から v へのパスのコストのsum, min, maxを求める(無向辺のコストを片方1片方-1にして実現)
1 2 3 2 3 2 1 2 3 2 1 // オイラーツアー
1 [2 3 2 3 2] 1 2 [3] 2 1 // 頂点に対応する部分木
1 [2 3 2 3 2 1 2 3] 2 1 // 最小要素の判定区間→1が最小で、この区間で1を持つ頂点がLCA
直属の親子のパスの頂点に乗ったデータの積分 †
- 頂点に群のデータを載せるタイプのオイラーツアーで実現できる。
- 木Gが与えられる。
- 木Gの根からの、オイラーツアーEを考える。
- |E| = 2*|G|
- 頂点iがオイラーツアー上で出てくる1回目を、f_i, 2回目をs_iとする。(fはfirst, sはsecond)
例)
0
1 2
3 4 5
のオイラーツアーは
0 1 3 3 1 2 4 4 5 5 2 0
f = [0, 1, 5, 2, 6, 8]
s = [11, 4, 10, 3, 7, 9]
である。
- 前提
- 木Gの頂点には、結合二項演算opと合わせて群をなす型のデータAを持っている。
- 頂点x, yについて、xがyの直接子孫とする
- [x, y]を頂点xから頂点yへの最短パスの経路上にある頂点(端を含む)とする
- やりたいこと: [x, y]のデータ型の積分をしたい。
- 具体的には、例でx=0, y=6とすると、#0 op #4 op #6を高速に計算したい。
- 実は、これはデータ型の群的性質を用いると、簡単に計算できる。
- データの保持をオイラーツアーと同じ長さの配列Dで持つ。
- 頂点iのデータをA_iとすると、を、D[f_i] = A_i, D[s_i] = A_i^{-1}と、初めの出現に普通に格納し、二回目の出現には逆元を格納する。
- ここで、[x, y]でのデータのopによるパスの積分を考えると、これは数列上で、D[s_x:s_y]の積分に一致する!
- 今データ型は逆元を持つことを前提としたので、D[s_x:s_y] = D[0, s_y] - D[0, s_x-1]であり、BITによってO(log n)で計算可能である。
- 今までの議論では、「xはyの直接祖先」を前提していたが、LCA(x, y)を求めることができれば、最短パスの積分もO(log n)で計算できる。
頂点から根までの列の二分探索 †
再帰 †
返り値をメモするタイプの再帰 †
int f(int i, int j) {
if (i < 0 || j < 0 || i >= n || j >= n) return 0; // 入力異常条件
if (memo.count(P(i, j))) return memo[P(i, j)]; // もう答え知ってる
int ret = 0;
rep(d, 4) ret+=f(i+di[d], j+dj[d]);
memo[P(i, j)] = ret;
return ret;
}
条件を満たし続ける再帰 †
- 異常条件→メモ条件→メモ→自分→遷移→return
- 処理されているということは、必ず条件が満たされている、という再帰
int f(int i, int j) {
if (i < 0 || j < 0 || i >= n || j >= n) return 0; // 入力異常条件
if (field[i][j] != 'o') return 0; // 探し物じゃない
if (memo.count(P(i, j))) return 0; // もう来てた
memo[P(i, j)] = true; // 次からは来ない
int ret = 0;
ret += point[i][j]; // 自分を取って
rep(d, 4) ret+=f(i+di[d], j+dj[d]); // 近くのを取りに行く
return ret;
}
DP †
- 難しさ
- 分かったつもりで実際に問題をといても、アクセプトされない。
- デバッグしにくいので、しかも何でアクセプトされないかわからない。
参考 †
DPの漸化式 †
- コツ
- 「i未満の添字を使って」という表現をする
- 「〜が確定している時」という表現をする
DPの種類 †
名前 | 特徴 | できること | 戻るDP | 漸化式の方向が逆のもの | 特になし | 配るDP | 漸化式の関数が可換、かつ漸化式の関数に単位元が存在し、かつ更新前の添字から更新後の添字を計算可能 | 実装が楽。配れないならcontinueできる | 集めるDP | 更新後の添字から更新前の添字を計算可能 | 汎用的 |
前回のみに依存するDP | 空間計算量が抑えられる。DP配列を2だけ用意して偶数奇数で分ければいい。配る前回のみに依存するDPは初期化に注意 | 一方向に依存するDP | 前回のみに依存し、かつ更新式が後ろにのみ依存する場合、添字を前から後ろに回して、空間計算量を更に抑えられる。DP配列を使いまわせるので。 |
DPのデバッグ †
- コツ
- 変更後の状態を
- 別のループで
- 自明でないものだけ出す!
DPはメモ化再帰のループ版 †
- メモ化からの漸化式構築=動的計画法
- 「これまでに得られる〜」をメモ化する
- 幅・深さ優先探索のメモ化のときに保存した状態と、ここで計算するテーブルの状態変数は一致する
- 「ありえない組み合わせ」というものが存在する
- DPは指数計算量探索の合流である
- 探索の「状態」と「合流法則」を抽出したものがDPとなる
- まず指数計算量探索を図示してみる
- 丸の中に状態(=添字や重さや価値)を書いたグラフを書いてみる
- すると、合流を見つけることができる。合流のルール(=その上流すべての情報の集め方)を抽出する
- 状態と合流から自動的にDPが計算できる
- 初期条件は初めが決まっていることも、深いところの拘束条件があることもある
- DPでは深いところしか決まっていないとやりづらい
- 場合の数も、初めに自明に決まる場合の数から始めるとDPが楽になる
何を考えるべきか †
- 自明な条件(=初期条件)はないか
- 「1個も取らないと答えは自明に0」
- 「最後の1つだけを取ると自明に1」
- 1セット
- 状態を適当に定めてみる
- 今の状態から次の状態がどう決まるかを考えてみる
- 次の状態が今の状態から統合されるかを考える
- 何の情報が足りないかを考え、情報を状態に追加する
全探索との対応 †
| グラフ分析 | メモ化探索 | DP | 状態 | ノード | 引数 | DPテーブル添字 | 値 | ノードに付属する値 | 返り値 | DPテーブル | 遷移 | 上から下への操作 | 再帰関数(更新) | 漸化式(代入演算) | 結合法則 | 二つ以上のノードから一つへのリダクション | 再帰関数(結合) | 漸化式(左辺値) | 初期条件 | 初めのノード | 関数呼び出し | 境界条件 |
例:A未満の非負整数を数える †
- 桁DPが入門に非常によいと思う。
- A: N桁の数字
- dp[i][j]: 以下の状態の時の場合の数
- i: 上からi桁目の自然数集合において (i=0, 1, ..., N, inclusive. つまりi=0では空集合を見ている)
- j: A未満であることが確定している (j = 0, 1)
#include <iostream>
#include <string>
#define rep(i, a) for (int i = 0; i < (a); i++)
using namespace std;
CTRL: Left Allegro Hand controller initialized.
const int mod = 1e9 + 7;
int dp[101010][2]; // pos, less
int main() {
string A;
cin >> A;
int n = A.length();
dp[0][0] = 1;
rep (i, n) rep (j, 2) { // DPテーブルの結合則の数 「DPテーブルから決まっていく様子を想像する」というのはこれを思い浮かべること。
int lim = j ? 9 : A[i] - '0';
rep (d, lim + 1) { // DPテーブルの結合則の具体的な計算数。「DPテーブルから決まっていく様子を想像する」というのはこれを思い浮かべること。
(dp[i + 1][j || d < lim] += dp[i][j]) %= mod;
}
// dp[i + 1][0] = dp[i][0]; d[i + 1][1] = (A[i] - '0') * dp[i][0] + 10 * dp[i][1];
// でもいいはず。でも与えられたdによってDPテーブル添字が一意に決まるので、上のようにdで全探索している
}
int ans = 0;
rep (j, 2) (ans += dp[n][j]) %= mod;
cout << ans << endl;
return 0;
}
実装の構造 †
dp[初期状態] = 初期値;
for (状態) {
for (遷移) {
次の状態 = 遷移(状態);
dp[次の状態] = dp[状態];
}
}
// ↓のようにコメントを書いておくとよい
dp[i + 1][k][j] = (dp[i][k][j] //i番目は選ばない
+ dp[i][k - 1][(j - i + N) % N]) % MOD //i番目を選ぶ
初期値 †
- 探索がベースの DP はどこから始めれば全列挙ができるか考えると自然に初期値が定まる
- 初期値を定めることは探索ベースの時の関数呼び出しに相当する!初期値
- 初期値はDPの定義外.(そうじゃないと,空集合に対する場合の数みたいなのって扱われるべき?i=0, つまりAが空集合の時の場合の数が自明になる?A未満であることが確定している(j = 1)、「空集合」の元である自然数の場合の数は?→0A未満であることが確定していない(j = 0)、「空集合」の元である自然数の場合の数は?→1???本当に???みたいな悩み方をすることになる)
- ナップザックのような数え上げの問題では,初期値は0となる.
一方向に依存するDP †
- DPで漸化式が前にのみ依存している=ループを逆に回せば、後にのみ影響するDPを実現可能
- 一方向にのみ依存するDPは、用意する配列を1つだけに抑えることができる=漸化式が後にのみ依存している場合、i+1->iとして同じ配列を使いまわしていい(なぜかというと、DPの材料が必ず新鮮だから)
- d[i+1][j] = d[i][j]+d[i][j+1];
- i: 0 1 2 3 4 5
- 0: 0 2 7 5 3 2
- 1: 2 9 12 17 20 22
区間DP †
- 数列や盤面に対して、非常に典型的なDP
- 数列の典型区間DP dp[i][j] := [i, j]の区間での最大値(閉区間)
- 盤面の典型区間DP dp[i][j][k][l] := (j, i)(左上)から(l, k)(右下)の盤面での最大値(閉区間)
- 例えば50*50の盤面で、左上から右上に移動するパターンは2^100くらいあって無理ゲーだが、区間DPを使うと50^4となり現実的に
- 例題
- 数列: SRM 693 D1E
- 盤面: AOJ Stack Maze
bitDP †
挿入DP †
Priority Queue †
- クエリ突っ込みながらソートしたい!という時のため。
- これだけだと、二分探索木(STLのmap)もできるが、これはもっと静的でクエリ解消はできない
- priority_queue
- 何も指定しないと最大がtopになる。普通のソートとは直感が逆なので注意。
priority_queue<ll, vector<int>, greater<int>> q; // topが最小
priority_queue<ll> q; // topが最大
- デバッグ
- 出力は、イテレータが使えないので、コピーして全部取り出さないといけない。auto q_tmp = q; while (!q_tmp.empty()) {cout << q_tmp.top() << " "; q_tmp.pop(); } cout << "#" << endl;
Link Cut Tree †
最小辺カバー †
FFT †
- 結構自然な問題
- 添字の順序の総和が一定となるような掛け算の総和は、O(n log n)で計算できる!
- 用途
線形漸化式と畳み込み †
NNT=高速余剰環畳み込み †
- コード
- mod pでの畳込みはO(n log n loglog n)で計算できる。
- 実は任意の余剰でもO(n log n)でいける。
- p=2の場合、特に高速XOR変換と呼ばれる。bitsetが使えるなど、定数倍を早くできる。
誤差 †
ウェーブレット木 †
Subset Convolution †
高速ゼータ変換 †
高速メビウス変換 †
文字列操作 †
boyer moore search †
- 早い文字列検索
- m文字を探す時、BM法の計算量は、最悪O(n)、平均的な場合O(n/m)
MP †
- MP
- O(n)で、文字列 S が与えられたときに、各 i について「文字列S[0,i-1]の接頭辞と接尾辞が最大何文字一致しているか。ただし|S[0,i-1]|未満の一致とする。」を記録した配列を計算。
Manacher †
- Manacher
- 各 i について「文字 i を中心とする最長の回文の半径」を記録した配列 R を O(|S|) で構築するアルゴリズム
ローリングハッシュ †
- ローリングハッシュ
- h(0, i)=h(0, i-1)*b+s[i] で定義される文字列のハッシュ。
- 何が嬉しいかというと、このハッシュは群的なので、h(j, i)がh(0, i)からO(1)で計算可能
- ローリングハッシュのLCP
- 「iから長さkと、jから長さkのLCP」が構築O(n)クエリ(log n)で計算できる。
- ローリングハッシュ、Suffix Arrayの純粋な解説寄り
Zアルゴリズム †
- Zアルゴリズム
- 「0から長さn-jと、jから長さn-jのLCP」が構築O(n)クエリ(1)で計算できる。
- 解説付き
- ちょっと雑
Suffix Array †
- Suffix Array
- iとjから始まる文字列からのLCSクエリO(log n)
- ある文字列が含まれているか?containクエリO(log n)
- 構築方法
- Suffix Array 構築O(n^2 log n)=比較O(n)*ソートO(n log n)
- SA-IS 構築O(n) (Two Efficient Algorithms for Linear Time Suffix Array Construction [G Nong, et.al.])
- Manber&Myers : 構築O(n (log n)^2)
- Suffix Arrayの構築方法
- 愚直 O(n^2 log n) ←multikey-quicksortなるものを使うと早くなるらしい
- SA-IS法 O(n)← 2012年現在,最速
- Manber&Myers O(n (log n)^2)) ←プロコン的にはよく使われる、上の記事はこれ、コメントいっぱいついてる
- Larsson-Sadakane O(n (log n)^2)) ← spaghettiのやつ
問題集 †
三角数乗 †
- 2^(n*n)は、三角数乗を順に求めるとO(n), 二分累乗だとO(n log n)?
座標圧縮 †
http://algoogle.hadrori.jp/algorithm/compress.html
Range Tree †
- 特に、指定された区間や点にオーバーラップする全ての区間を探すという問題を効率的に解くことができる。
- 例えば、表示されている地図内に見えている全ての道路を求めるとか、3次元のシーンで見えている全てのオブジェクトを求めるといった用途に使われる。
二分木 †
- やりたいことは「ソートしながらデータを持つ」データ構造
- 追加も削除もある場合の頻出テク
- クエリの(平方)分割
- がんばって動的になんとかする
愚直な方法 †
- 頂点の左は必ず小、頂点の右は必ず大
- クエリ
- insert(x): 頂点がxより小さければ左遷移、大きければ右遷移、を繰り返してNULLポインタにあたったらそこにnew
- erase(x): まずxを探す(頂点p)。次にxを超えない最大の頂点を左右右…右の要領で探す(頂点q)。pを消して、qをpの場所に張り替える
動的木 †
- 基本だと、1,2,3,4,5,...,nの入力でなんかヤバくなる
- どんなものが平衡二分木?
- 赤黒木(std::map)、スプレー木(Link-cut Treeに使う。ならしO(log n)だが最悪時間O(n)なので注意)、Treap、AVL木、くらい覚えとけばよさそう
- 平衡
- 左右の深さが偏らないように回転 (rotation)
- 回転=順序を保存したまま木構造を変形。
- 順序を保存=同じ順序関係を表す二分木であるという意味。参考(111ページ)
- Left Rotationが左を下げること、Right Rotationが右を下げること。
- クエリ
- insert, erase
- split, merge: [0, k)と[k, n)の2つの列に分割、マージ
- 値に関する質問・更新: sum, addなど
- 各論
- Treap: キーと一緒に「優先度」を持つ。キーを見ると二分探索木、優先度を見ると二分ヒープ(常に親が子より大きい)になるように木を構成
- Splay: 2つ親までを見れば、回転によって平衡化が可能なことを利用した平衡木。頂点xを根の場所まで移動させてできる木を返す
重軽分解 †
Link Cut Tree †
- Link-cut Treeのなりたち(下に行くほど実装が重い)
- 頂点vから根へのパスをつなげる(expose, 必須で平衡二分探索木のsplit, mergeを使う)
- 頂点の親を変更(link)、削除(cut)
- 木の根を求める(root), 木の根を変更(evert)
- パスに対する頂点・枝の値のクエリ(sum, max, 更新)
- コンセプト
- ツリーを分解してパスにします。
- パスをsplay木で管理します(パスの順序さえあってればいいので、根は自由に選べる。よく実線をsplay木内部の辺、点線をsplay木間の辺として表記する)
Euler-Tour Tree †
- Euler-tour treeとLink-cut treeは同様に神がかり的木
永続 †
- 永続(persistent)=バージョン管理して、undoできる!
ゲーム †
ゲームの分類 †
- 二人
- 四人(麻雀)
- 二人(将棋・囲碁・オセロ)
- 一人(ソリティア)
- 有限
- 有限回で終わるゲーム
- ゲーム木(=局面全体を頂点集合とし、局面Pから局面Qに移動できるとき、PからQに矢を作って得られるグラフ)において、どの頂点から始まる有向パスの総数も有限
Grundy数 †
ゲームの常套手段 †
- 勝ち負けゲームの定番解法「勝ち状態にwを置いて、負け状態にいけないなら負け、負け状態にいけるなら勝ち」
- rngさんのAGC02 E問題の解説(youtubeに上がっている)を見るとわかりやすい
Gray Code †
ビット並列アルゴリズム †
- intが32bitなのに対して欲しいものが8bitとかの時にまとめて計算する並列化手法。文字列でよく使われてる
埋め込み †
- 漸化式の途中計算を0, 10000, 100000などと埋め込むことで、高速化する方法。
- 式そのものを埋め込むことも
乱択 †
幾何 †
計算のロバストネス †
- 誤差が非常に効いてくるケースが少ないので、なるべく計算誤差が少ないような演算方法が重要
点の進行方向 †
- ccwはロバストな進行方向の計算方法
- angle は三角関数の計算という不動小数の計算を必要とするが,ccw は係数環の演算だけで構成されているので,極めてロバスト
凸包構築 †
- 凸包は基本的にはO(n log n)
- 基本的にはAndrew's Monotone Chainを使うのがいい
Connectivity †
Incremental Connectivity = Union-Find Tree †
- 「同じ集合は同じ根を持つ木である。根は-要素数を持つことでsizeを持つ」である
- 工夫も実は簡単で、(1) uniteの時に木の浅い方にくっつける。 (2) Findの時に、通ってきた経路を全部根からの多分木にするである。
- 盤面問題をUnionFindで
永続Union-Find †
- 永続union find
- 2007年、ACM SIGPLAN の Workshop on ML において、Sylvain Conchon と Jean-Christophe Filliâtre
- 計算機支援証明システムCoqを使って形式的に正しさが証明されている
- 永続Union-Findは、永続配列・永続平衡二分木の両方で実装可能
Decremental Connectivity †
- えー
- 問題によっては逆から見ればUFに落ちるらしい
Dynamic Connectivity †
- 切れるUF
- 追加クエリO(log n), 削除クエリO(log^2 n), 連結性判定O(log n / log log n)
- antaさんのライブラリがめっちゃ速い。
- 雑多情報
細々した定数倍高速化 †
vectorのreserve †
ループアンローリング †
- ループアンローリングで20%くらいの高速化できることがある。
- キャッシュが乗るらしい。よくわからない。
emplace_back †
- moveが呼ばれるので少し早い
- たとえば以下の2つはほぼ同じだが、メモリ確保回数が減る
vector<vector<int>> vvi;
vvi.push_back(vector<int>(10));
vvi.emplace_back(10);
bit並列 †
- これは「細々として」ないかも
- bitの状態をまとめて持つことによるDPの高速化。64bitだと64倍高速化になることも!
SSE †
ヒープ †
- 二分ヒープがpriority_queue
- フィボナッチヒープが最速
Convex Hull Trick †
概要 †
- さばけるクエリ
- 直線f_i(x)=a_i*x+bをリストに追加する O(log n)
- max f_i(x) を計算する O(log n)
Increasing Convex Hull Trick †
- 直線の削除ができない!
- a_iが単調増加、xが単調減少の場合
Dynamic Convex Hull Trick †
Mo's Algorithm †
貪欲 †
証明方法 †
ビームサーチ †
行列 †
行列の種類 †
0 1 0 0
0 0 1 0
0 0 0 1
a0 a1 a2 a3
- Toeplitz行列
- ある関数fが存在して(A[i][j] = f(i-j))と表せることを言う。
- Toeplitzであるだけでは乗算の元で閉じていない
- Blackbox linear algebraでは一般Toeplitzで動く。
- 上三角Toeplitz行列
- Toeplitx行列でかつ上三角行列のもの。
- 加算・乗算の元で閉じている。
- この行列はサイズnのベクトルによって表すことが出来る。
- 行列とベクトルの乗算は畳込みになっているのでO(n log n)
- Toeplitzであるだけでは乗算の元で閉じていない
- Blackbox linear algebraでは一般Toeplitzで動く。
- 巡回行列
- Toeplitz行列の特殊系
- 加算・乗算の元で閉じている。
- 加算はO(n)
- テプリッツ行列とベクトルの乗算はO(n log n)
- 2つのテプリッツ行列の乗算はO(n^2)
- テプリッツ系 Ax=b は、レビンソン=ダービン・アルゴリズムでΘ(n^2)の時間で解ける。
a0 a1 a2
a1 a2 a0
a2 a0 a1
行列のクラスと計算量 †
名称 | 行列と行列の積 | 普通のk乗行列累乗 | k乗行列累乗(BLA) | | 一般 | O(n^3) | O(n^3 log k) | O(n^3+M(n)log k) | | 理論最速 | O(n^2.3) | | | 全く実用的ではないので、O(n^3)未満のものに期待してはいけない。理論最速に至っては、確率モデルに依存して実装不能 | 巡回行列 | O(n^2) | O(n^2 log k) | O(n M(n) + M(n) log k) | | (三角とは限らない)テプリッツ行列 | O(n^2) | O(n^2 log k) | O(n M(n) + M(n) log k) | | K重対角行列 | O(n k^2) | O(n k^2 log k) | | | S要素疎行列 | | | O(n^2 + n S + M(n) log k) | | コンパニオン行列の累乗 | | | | |
- Blackbox linear algebraによる行列累乗
- O(n^2+n T(n)+M(n)log k)
- T(n): 行列とベクトルの掛け算
- M(n): 多項式乗算の時間計算量
- 単純なアルゴリズムではM(n)=O(n^2)だが、R=Z/mZの場合は余剰環上のFFTを用いることでM(n)=O(n (log n) log(log n))にできる。
- Blackbox linear algebraによる行列式
行列式 †
- 普通には全体でO(n^3)
- 行列木定理と呼ばれる定理は、 グラフが与えられたとき、全域木の個数を行列式を用いて求められる
Blackbox linear algebra †
- 行列累乗
- 普通O(n^3 log k)で、テプリッツ行列・巡回行列・コンパニオン行列などでO(n^2 log k)だった。
- めちゃくちゃ大雑把にいうと、これのlog kを分離してO(n^3 + log k)やO(n^2 + log k)にする手法
- 以下の時、「線形漸化的」であるという。(antaさんの造語?N階線形漸化式を満たすという表現)
- これはまさに、無限列が実は初期値+線形多項式で生成できる、という意味!
Vを体F上ベクトル空間として、V上無限列{a_i}がある。
ある多項式cが存在して、
c(x) = c_0 * x^0 + c_1 * x^1 + ... + c_n * x^n
全てのiについて、
c_0 * a_i +
c_1 * a_i+1 +
c_2 * a_i+2 +
...
c_n * a_i+n = 0
- 線形漸化的な無限列は、多項式cの空でない集合を持つ。
- cをうまく取ることで、最小次数を有しかつ最大次係数が1となるような多項式を唯一に選べる。これを最小多項式と名付ける。
- 行列Aに対して、無限列{A^i}は線形漸化的である。
証明: ケイリーハミルトンの定理により、c(A)=0。
任意のiについて、
c_0 * A^i +
c_1 * A^i+1 +
c_2 * A^i+2 +
...
c_n * A^i+n =
A^i * (
c_0 * A^0 +
c_1 * A^1 +
c_2 * A^2 +
...
c_n * A^n) =
A^i * c(A) =
0
- 最小多項式は、「最小多項式の次数の上限n」「列の先頭2n要素」の2つだけで構成可能
- 体上の最小多項式は、Berlekamp–Massey algorithmで計算できる。資料
- 体上のベクトル{b_i}の最小多項式は、ランダムベクトルuを取ってきて、{u^t b_i}の最小多項式と高確率で一致する。
- 体上の行列{A_i}の最小多項式は、ランダムベクトルuを取ってきて、{A^i u}の最小多項式と高確率で一致する。
- 最小多項式が既知ならば、線形漸化式の第j項はO(k^2 log j)で計算可能。
b_i = a_i
b_i+k =
c_0*+b_i+0 +
c_1*b_i+1 +
...
c_k-1*b_i+k-1
f = x^k - c_0 x^0 - c_1 x^1 - ... - c_k-1 x^k-1
x^j mod f = d_0 * x^0 + d_1 * x^1 ... d_k-1 * x^k-1
x^2n mod f = [xの2k-2次多項式] mod f = [xのk-1次多項式]
O(k^2) ①
①はx^i (i <= 2k-2)を前計算O(k^2)することで、O(k^2)で計算可能。
最後の合成ではlog j個の掛け算を行うので、全体でO(k^2 log j)
コンパニオン行列の累乗 †
- 二つの実装方法があり、後者のほうがメモリ効率が良いためかなり速い
- 行列の形に注目するもの
- 線形漸化式の線形性と、本質的に多項式の乗算除算であることを使う(つまりはこういうこと)
- その他説明
- コンパニオン行列の累乗(これが前者の方法で、これを実装すると遅いので注意)
- 古くは Krishnamurty [2] に発見され,その後 [1, 3, 4] によって再発見されている.
- ヘッセンベルク行列のべき乗への拡張は Datta and Datta [5]によって提案されている
- O(n^2 log k)
加群の行列演算 †
- 環R上の左加群なら、(+, *)じゃなくても行列演算が可能
- 零元と単位元が何かをものすごく気をつける必要あり。意識しないと死ぬ。
- 零元「足し算すると変わらない、かつ掛け算すると0になる」
- 単位元「掛け算すると変わらない」
- 普通の行列演算でいう0を零元、1を単位に書き換えないといけない。
Dancing Links †
「データ構造をマージする一般的なテク」 †
- 挿入が定義されたデータ構造がn個ある。この時「片方Aのデータを全てもう片方Bに挿入し、Aをclearする」というマージ操作において、必ず|A|<=|B|とする。すると挿入操作をO(T(n))として
- 最悪計算量O(n log n T(n))
- ならし計算量O(n T(n))
- なお、集合サイズの制約がないと、最悪O(n^2 T(n))となる。
- 「挿入が定義されたデータ構造」とは?
- vector
- set
- priority_queue(併合をサポートするLeftist HeapやSkew Heapで併合ならしO(log n)なので、そっちを使うべき)
- Quick-Findはvectorでこれを行ったUnion-Findもどき
非自明数え上げ †
無向グラフの頂点iから頂点jにちょうどk歩で行く場合の数 †
- 参考
- 「無向グラフの頂点iから頂点jにちょうどk歩で行く場合の数」=「隣接行列Aとする。A^kのi, j成分」である。
- 閉路を考えるなら、i==jとすればよい
- 注意点
- 交差しているものも数え上げる!
- i=A, j=B, k=4としたとき、A->B->A->B->A->Bとかも数える。
無向グラフのk歩で戻ってくる閉路の個数 †
- 無向グラフのk歩で戻ってくる閉路の個数
- 開始頂点は指定できないので注意!
- k=3からk=12くらいまでは公式がある。
- 公式は非常に複雑なので、ここを見るか、ライブラリをそのまま使う。
無向グラフの全域木の数え上げ †
- 「無向グラフの全域木の数」=「ラプラシアン行列のn-1次部分行列の行列式」
- ラプラシアン行列とは、n行n列行列で、その (i,j) 成分が
- i=jのとき、頂点iの次数(=頂点iから出ている辺の数)
- i≠jのとき、隣接行列の(i,j) 成分の−1倍
- 行列木定理 (Matrix-Tree Theorem)と呼ばれているもの。
二部マッチングの数え上げの偶奇 †
- 隣接行列の行列式で計算できる。
- 二部マッチングの数え上げそのものはNP完全
元の隣接行列
011
110
011
数え上げるべき組み合わせ
001
100
010
010
100
001
転倒数の数え上げ †
- 問題そのものは「クロッシング問題」と呼ばれる。
- 要するにバブルソートの交換回数。転倒数は反転数とも呼ばれる。
- 愚直にはO(n^2), 普通にはO(n log n), 世界最速はO(n sqrt(log n))
- 解法
オイラー閉路の数え上げ †
- BEST theorem
- オイラー路はグラフの全辺を使うパス
- オイラー閉路は、閉路であるオイラー路。
拡張ユークリッドの互除法 †
- 拡張ユークリッドの互除法を、非再帰のユークリッド互除法→Blankinship's algorithm→線形方程式の求解として見る→単因子標準形、と拡張する。
多項式 †
ラグランジュ補完 †
- N次式で(N+1)個の値がわかっているので、ラグランジュ補間で完全に式を求めることができる。
母関数 †
- 漸化式と母関数 [#ya65cdad]
- 講義資料
- 漸化式→母関数
- 母関数→一般項は非常に簡単
- 母関数fが有利関数ならば、漸化式は線形漸化的
- f=g/hとすると、1+deg h次の線形漸化式となる。
- 母関数を直接求める [#pa2f69f3]
- 母関数が先に簡単に求まるケース
- 「正整数の列aが与えられるとき、aの重複なし部分和でちょうどbになるものは何通りあるか?」=「f=∏(1+X^{a_i})f=∏(1+X^{a_i})とするとき、fのb次の係数を求めよ」
- 「正整数の列aが与えられるとき、aの重複あり部分和でちょうどbになるものは何通りあるか?」=「f=∏Σ(1+X^{j*a_i})f=∏(1-X^{a_i})^{-1}とするとき、fのb次の係数を求めよ」
場合の数 †
カタラン数 †
ヤバくて手が付けられてないもの †
ADS †
NTT †
フロンティア †
- フロンティア法の長い解説
- DAG
- Directed acyclic graphとは、閉路のない有向グラフ。
- トポロジカルソート
- BDD
- ROBDD
- Create Reduced Ordered Binary Decision Diagram (ROBDD)
- 変数に全順序関係が定義されている&限界まで簡約化されている
- BDDというとROBDDを指すことも。
- 構築は二つのルールを適用し続ければROBDDになる。冗長な接点を全て削除。等価な接点を全て共有。
- BDD 同士の演算 (Family Algebra) and, or, xor, not, ... みたいな色々な BDD 同士の演算ができる,便利
- 組合せ集合(集合族)を表現する ZDD(Zero-Suppressed BDD)
- 「計算爆発お姉さん」の問題が、O(nB)(n: fのビット数、B: BDDの頂点数)
- お姉さん本
- 集合族を表現するZDD
- BDDと違うのは、頂点削除のルールのみ
- BDDは「ここが0でも1でも結果が変わらない→頂点削除」
- ZDDは「ここが1だったらどうやっても結果が0になる→頂点削除」
- 疎な部分集合族を表現するのに適している
- BDD同様、ZDD 同士の演算がそのままできる(Family Algebra)
- フロンティア法
- ZDDはめちゃめちゃメモリ食う(1頂点当たりO(V))
- 実は、フロンティアの連結と次数だけ覚えれば十分
- その他
- 文字列集合を表現する SeqBDD (Sequence BDD)
- 置換の集合を表現する πDD (PiDD, Permutation DD)
浮動小数点 †
- (ll)pow(3, 3) = 26なので、roundを使うこと
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