TODO
概要 †
- 質問のレパートリー、質問とは何か。
- 同時に質問できることは時間が限られているなら一つだけ。効果的に。
質問する時 †
概要 †
- 建設的質疑
- 質疑は諮問ではない.相手を論破してストレス発散しないこと。展開性を重視。
- パッと思ったことは、一段抽象化してコメントするとかっこよく論を展開できる
- 何をしたかではなく、どこを工夫したか、どこがむつかしかったのかを見る。
必要条件 †
- 否定からはいらない
- 長々と質問しない.
- 研究会の質疑は短いことが多い.
- 「3つ質問があって〜」ではなく,本質的な問題をズバっと聞く.
- 発表者が見逃していそうな展望や手法について語る.
- 自分がその研究に入り込む勢いで考える.そうじゃないと何も言えない.
- NG集
- 「大変興味深い講演ありがとうございました」
- 「質問者の名乗り」(場合による,懇親会的なのか,学会で議論を重視する場なのか.)
質問の型 †
質問される側 †
- 戦う覚悟が大切
- 批判されてその通り、もうしわけありません、というのはダメ
- 自分の頭の中で賛成派と反対派を戦わせて勝てるようにしておかないと
- Yes-Noの質問にはYes-Noで答える.
- 「そうですね、」とか、「はい、」とかだと、あいずちのそれと区別つかず、要約にならない。イントネーションと合間を入れるか、もっと明確に動詞を引用するかする。
- 簡潔に答える
- 繰り返しになるとしても主張ははっきりと述べる。
- 論文を書いていると「発信」モードになっているが、質問は対話なので質問の意図を明確にせよ。
- 返答「ものによる」だけはNG
- 「ものによる.-∞のときはaだし,0のときはbだし,∞のときはc」などと極端な例を出す.
- さまざまなものを試したんです。
- 質問の分類
- 「問題設定」「解決手段」「結果評価の妥当性」、あと審査員の興味から来るサジェスチョン
質問 | 意図 | 返し方 | 工夫はないの? | ちょっと考えればわかるじゃん! | | ここまでやるべきじゃなかったんですか? | 目的達成できてないよね。 | | ここまでやるべきじゃなかったんですか? | 時間あったんだしもっとやれたよね、さぼってたの? | | (先の何か)は重要? | 審査員の興味から来るサジェスチョン | 「やわらかい指は重要でないのか」「はあ,重要かもしれないですねえ,でもそれを調べるためには僕の研究が必要ですし,僕は扱いませんけどね」 | 評価の妥当性評価足りないんじゃない? | 真値と比較しないと科学じゃないよね | 真値の計測がむつかしい(出来れば、そのデータはこういう風に取ることができて、そうするとこういう風に適用できると言えるとよい)。そもそも真値を推定しているのではない。 | この点をさらに掘り下げるとよかったのでは? | | もしわかっていたのなら堂々と今後の可能性を述べて終わればいい |
質問のレパートリー †
- 一般的な質問
- Who?
- Where?
- What?
- How?
- どういう飛び方?歩き方?
- どういう体?(はばたき?鳥?扇?プロペラ?飛行機?)
- どういうセンサ?アクチュエータ?(モータ?エアシリンダ?人工筋肉?)
- どういう形式のセンサ?アクチュエータ?(抵抗型触覚?コンダクタンス触覚?ピエゾ?)
- どういうモータ?(DCモータ?ACモータ?)
- Why?
- 研究の質問
- ~と~を組み合わせる意味は?
- その前提を入れることで,無駄に研究の価値を下げていないか?
- 危機意識はどれくらい共有されているのか。
- 具体的に何を次に打つのか。
- 他のモダリティはいらないのか(表情・声など)
- 自動設計とあるが,専門の人がやれば良いのでは.そのメリットはどれくらい?
- コストダウンのキモは素材ではなく,型やどれだけたくさん売れるかではないのか?
- そもそもそれって実現しているの?実現が先じゃない?
- 「〜ならでは」の手法?他の材料・パラダイムでも同じようにできない?
- 説明が足りなくて、みんな思い思いに考えてなんでそれがいいのかわからないという感じになってない?
- よくわかんない指標の上に研究を乗せてない?もっと指標頑張れば?
- 「実世界」というほど実世界か?クローズドでないか?
- 個人差はどれくらい?
- 人では二つのパターンがあるというが、それらは何故2つに分けられなければならなかったのか。機能的な違いは?
- 神経の成熟が先か、筋肉が先か?
- ヒステリシスはある?
- 技術的限界は?
- 空間(加工精度)?
- 時間(高速化)?
- 並列化のボトルネック?
- 物理的限界?
- より単純化した刺激などでは?
- 比較可能な数値で先行研究と比較しているのか
- 「本研究で定義した」ものを他のものと比較する時は注意
- シミュレーションで何がしたいの?
- シミュレーションできないことで予測不能になるなら意味ない。
- 内部状態が不観測だから再現性が得られないのに、シミュレーションすればいいと思っている意味がわからない。
- 雑にシミュレーションすればいいと思っている理由は?
- ソフトは設計論がないから、従来パラダイムで一緒にやってはいけない
- 力学を真面目にやろうとしても意味がない。
- 剛体と一緒にやっちゃいけない。実りがない。
- 工学系の考察
- 適用範囲の明確化 は?(高速化・高密度化するとしたら技術的限界はどこにあるのか?)
- 自分の手法がめっちゃ効くところはある?
- 自分の手法が弱そうなところはどこ?
- 先行研究と定量的に比較してどのくらいの性能?
- トレードオフはどこにある?
- ダメな誤差とロバストな誤差がある?
- どこかのモデルパラメータが支配的に重要だったりする?
コメント †
- タイトルで言っていることをきちんとやっているか?
- お前はちゃんと勉強したか、それに基づいて考えているのか。
- この辺の先生なら知っていそうな文献を上げろ(そこは人に聞いたほうがいいかもしれない)
- 各文献に対して、「代表的な図と結果はこれだが、これはできていない」
- システム全部を説明するときの方法
- 全部抽象化するとよくわからないので
- 最低限・一番重要なところだけを選んで深く説明する。
- 問われたときにこたえるのは、「お医者さんがこういうふうに言っているからです」でよい。論文を引かなくても自分の経験でよい
- 何が一番コアな興味なの?
質問の要件 †
- 2つのステップ
- 「情報の欠落に気づく」
- 「欠落している情報を明確化する」
日本特有の問題 †
- 日本の質問力の問題
- 「自然な疑問」を持たないように訓練されている。常に「(生徒が知らない)正解を大人が知っている」という受け身の姿勢に徹している
- 結局のところ、分断された知識の暗記のような事にしかならないから「どうすれば良いのか」とか「なぜこんな問題が起きるのか」「解決手段が無いときに代替手段を考える」ということ自体にたどり着きません。
- 意味的なつながりを見いだせない
- 自分の意見をねほりはほり尋ねられたり、分かるように説明しなければならないという経験に圧倒的にかけているという点にある。
- 「どんな疑問や目標が求められているのか」って正解を考えてしまいます。
- 自己主張が嫌われるのは、往々にして、自分の主張を相手に理解してもらう説明ができていないから。日本は察する文化なので、自己主張の理由付けをしないことが結構普通。
コメント †
- 当初考えてたことに関して、自分のやったことが達成できていないことをネガティブに考えるのはダメ。
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