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概要 †
- まともな資料なさすぎ
- 確かに未来を感じる雰囲気はあるけど、シード的な議論だとあんまり意味がなくて、地に足つけてユーザ・顧客目線を持つとわけわかめになるという感じかなあ
- (あるいは、わけわかめになっているという自覚がないというか)
- 界隈の人には、Web3 とかは用語がゆるふわにも程があるし、まだ実現していないものに番号を振る権限を得たと思っている人類は遍くおこがましいので、解決したい課題を具体的にしてもらいたいと思う
参考 †
感想 †
- ブロックチェーン周り、確かに未来を感じる雰囲気はあるけど、シード的な議論だとあんまり意味がなくて、地に足つけてユーザ・顧客目線を持つとわけわかめになるという感じかなあ(あるいは、わけわかめになっているという自覚がないというか)
- 「問題を定める」という一番難しい工程を直視したくないために「解決策を先に見つけそこから問題を逆算する」という思考プロセスから発生しやすいんだけど、まあ矯正しにくいよね…(本人らは善意のつもりだし)
- ブロックチェーン周りで一番気持ち悪いのは、非集権的な哲学を突き通そうとすると、人間の設計が入る余地が少なくて、DAO とかそうだけど技術の神が定めた組織運営ルールに人が従えみたいになり、結果としてそれに許容できる応用例を探すという、相変わらずの技術ファーストの議論が避けにくいという
- 通貨の創造みたいなのはマジで予想がつかない応用なので、頑張って界隈で創発される機能を見つけてほしい気持ちはある。
- けど、実課題から演繹される応用方法って素直には、人手を使わず or 世界共通で or 政府があまりに信用できない場合での、透明性のある登記と募金のログくらいじゃないか
- トランザクションスピードのスケーラビリティを犠牲にすることで分散にしているという感じで、スケーラブルなアーキテクチャ・ビジネスとの相性が悪そう
技術 †
- ブロック
- (hash h, data d, int nonce)
- ブロックチェーン
- B_i = (h_i, d_i, nonce_i) (0 <= i < n)
- h_{i+1} = H(B_i), ただし H はハッシュ関数
- s.t. h_i は特定のルール R に従う (通常 h_i の先頭 x 桁が 0 みたいな感じ。x はブロックチェーンごとに 10 分に 1 回ブロックを伸ばせるくらいの値、みたいな感じで決まる)
- ルール R を満たすために、nonce_i を全探索的に試すことで無理やり満たさせる←これをマイニングと言う
- PoW
- ブロックチェーンの信頼性
- 長いほうが偉い
- この性質により、そのブロックチェーンに関わる計算リソースの半分以上を取らないと、世界より自分の信頼性を上げることができない。
- ETH
- d_i は複数の Transaction で構成される。
- Wallet: それぞれの人(人じゃなくてもいいけど)は資産のリストを持つ。顕名・匿名の両方に対応している。
- Transaction: ETH や NFT (後述) を Wallet から Wallet に移動するための 1 単位。
- Transaction のための nonce 探しは手数料を払ってマイナーにやってもらう
- 手数料は自分で決められる。マイナーは、高い手数料の Transaction から優先して PoW を探すので、取引が早くなる。あまりに手数料が低いと文字通り永遠に取引が成立しない。
- Contract: プログラムコードであって、特定の Transaction をイベントトリガーとして Transaction を生成するもの。
- IPFS
- P2P Blob サーバ
- 機能
- ファイルを入力すると hash(ファイル) の ID を出力する。
- ID を入力すると、ファイルを出力する。
- NFT
- ブロックチェーン上の (Wallet, 誰から誰へ所有権移転したか, コンテンツへの pointer) のタプル
- 本質は所有権移転登記。登記されたコンテンツ自体の存在・複製・改ざんは保証しない(重要)。
- デジタルデータそのものは通常ブロックチェーンに載せない(重すぎるので)。
- pointer は IPFS 上の URL (例) だったり、「『ONE PIECE』の連載1,000回・コミックス100巻発売を記念した活版印刷作品その 5」という情報だったりする。
- DAO
- 会社設立登記の代替のようなもの
- 法人の所有権のようなものをトークンで重み付き分散
- 意思決定はトークンで重み付けして投票により判断される。
- 面白いところ
- 爆速で会社のようなものを全世界・匿名の構成員で作ることができる
- なぜか顧客にもトークンを渡しがちらしい
- ロボットとかにもトークンを渡せそうなところ
- よくなさそうなところ
- 意思決定が弱そう。通常経営判断は少ない人がディレクションしたほうがうまくうごく
- トークンを持っている人が否応なく全ての議題に投票させられて(本当?)大変そう
- 最近は文化として創業者は 5% 以下しかトークンを持ってはならないみたいなのがあるらしい。結果として、創業者が投票で追い出されたり、あとは単純に起業のリスクに見合ったリターンを得られないので組織形態として DAO を選択するモチベーションが沸かないみたいな話がありそう。
- よくわからないところ
- DAO のあり方って結構柔軟性ない?株をいくら渡したとかのトラブルがなくすように国際的な組織を立ち上げる場合とかだと、ミニマムにトークンを付与して云々みたいな方法もとれそう。まあブロックチェーンに書かれていればそれが遂行されるかといわれると全くそんなことはないんですが。。
技術的限界 †
実務的にはビットコインのトランザクションを無視してビットコインを取引している †
- ただ、よく投資で使う取引所のやりとりだと、取引所の口座間で取引所のデータとして残高が移動してるだけで実際にビットコインのトランザクションが起こってはいない場合が多い
- そのため、本来のビットコインの分散型の信用性は担保されておらず、取引所の信頼性を介してしまっている。
死ぬほどエネルギー使う †
- 暗号通貨は電力消費が激しいので滅ぶべき論について素朴な疑問なんだけど、造幣局の建築費とか、造幣にあたる木材やプラスチックなどの原料費とか、トランザクションのミスを検証するための電気通信費用とかと比較して、どれくらいのオーダー異なるんだろう
- ものすごく適当に計算したら87兆円の発行済ビットコインの検証に年間1400億円くらい電気代かかってる。
- あと問題視されてることとして、実際の物流やサービス提供の対価として使われるトランザクションの割合が既存の通貨のそれに比べて圧倒的に低そう(投機がメインっぽい?)なので、1 実取引あたりのコストが高そうというのはあります
- 造幣局の財務諸表を見てみると概ね年間費用が 80 億円程度で、人件費建設費など除く電気代だけで 1400 億円は確かに高すぎる気がしますね。1~2 桁くらいオーダーが違いそう https://mint.go.jp/media/2021/06/finance_r02.pdf
チェーン外の資産について何らの保証ができない †
- 登記されたコンテンツ自体の存在・複製・改ざんは保証できない。重要な制約
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