制御
概要 †
目次 †
参考 †
疑問 †
- 根軌跡法
- 実際の設計方法
- そもそも1変数だから普通の問題に対しては使えそうにない。周波数応答を見たいときにしか使えない?
- なんで-180度はやばくて,-179度はOKなの?
単語 †
- 上にG_1, G_2, 下にHの,フィードバック系についての定義を述べる.
- 閉回路伝達関数W
- 目標値から制御量への伝達関数.制御屋さんが最も興味があるはずの応答
- G_1 G_2/(1+G_1 G_2 H)
- G=G_1 G_2
- K=G_1, P=G_2と表現することもある.K=ゲイン,P=プラントモデル
- 直結フィードバック系
- H=1(要するに制御量と目標量の次元が一致しているということ)
- 一巡伝達関数
- G_1 G_2 H
- 制御勉強の混乱の根源.単なる便利な記号であって全く意味はない
- これまた混乱の元である特性方程式のために便宜的に名付けられたいらない子
- 更にひどいことに,直結フィードバック系だと一巡伝達関数がGに一致するので,「伝達関数が一巡伝達関数Gで表されるフィードバック系」とか表現されていることがある(Q7.5).このような場合はH=1と判断する.
- ナイキスト線図を書くときに使うので,完全にいらない子とは言わないが,うーん.
- 特性方程式
- 1+GHの分子(GHで不安定零点相殺が発生する場合は、G/(1+GH)の分母が特性方程式)
- これまた勉強の際の混乱のもと
- 閉回路伝達関数の極を計算するのが面倒だから定義されただけのいらない子
- 閉回路伝達関数G/(1+GH)の極は,零点相殺がないならば特性方程式1+GHの根に一致する,というただそれだけ.
ナイキスト線図 | G(jω)H(jω)をωをパラメータとして複素平面に描いた図。 | 根、零点 | 分子が0 | 極 | 分母が0 | プロパー | 分子<=分母、分子<分母は厳密にプロパー | 安定性 | BIBO安定と漸近安定がある |
特性方程式の闇 †
- 閉回路伝達関数G/(1+GH)の極は,零点相殺がないならば特性方程式1+GHの根に一致する
- 特性方程式の動機
- 閉回路伝達関数G/(1+GH)をきちんと計算して,その極を見れば安定性がわかる.
- しかし,それが面倒くさいっていう理由だけで1+GHの根で代用しているだけ.
- 従って,「G/(1+GH)の極は,零点相殺がないならば1+GHの根に一致する」という言及に過ぎない.なのに特性方程式とか大層な名前が付いているのが混乱の原因
- だから不安定零点相殺があるときは1+GHの根ではダメで,原義に戻ってG/(1+GH)の極を見なければならない,というただそれだけの事.
安定性判定 †
内部安定性 †
- 不安定零点の相殺
- 不安定零点を相殺する⇔内部不安定になる
- 内部安定⇔外部から加わる信号=「目標値」「操作量外乱」から、各要素の出力=「操作量」「制御量」への4 つの伝達関数がすべて安定⇔G分子*H分子+G分母*H分母が根実部が全て負⇔相殺がないかつ閉ループ特性方程式の根実部が0より小さい
- 確かに、目標値rと状態yの間では安定になる。しかし、ノイズdと状態yの間で不安定になったりして死ぬ。
- 10.21 不安定零点の相殺があると,不可制御または不可観測になる
- 一般に零点の相殺
- 7.17 減衰の悪い極の零点相殺では,外乱dが存在する場合,それがなかなか消滅しなかったりする
- 7.16 零点の相殺があると,不可制御または不可観測になる
特性方程式から直接2 †
- 伝達関数の極実部が、すべて0より小さければ漸近安定
- G, Hのみの単純なフィードバックで、かつ、特性方程式(=1+GH)の計算途中で約分が発生しなければ、特性方程式の根実部がすべて0より小さければ漸近安定も導かれる
ナイキスト線図 †
- 開ループの不安定極数とナイキスト軌跡から、閉ループ不安定極数を求めることで、内部安定性を評価可能な手法。
- 特性方程式1+PK=[1+PKの極]/[PKの極]
- 閉回路伝達関数の不安定極数=一巡伝達関数PKの不安定極数+ナイキスト軌跡P(iω)K(iω)が-1を時計回りに回る回数
- 虚軸上の極は左に見るように回避
- 単純なものに関してはここの10ページ目がわかりやすい
ボード線図 †
- ある周波数の入力がどれくらい増幅されるかを表した図
- ボード線図の見方
- いきなり位相がずれてる=反応が遅れるんだ。ということはあんまりはやい動きをさせようとすると逆の動きをするかも
- Kpをかけると何が起きる?:位相が変わらない。値を上げていくとだんだん上がったり下がったりする。
- Kiをかけると何が起きる?:位相が逆方向に動く
- Kdをかけると何が起きる?:位相が進む。でも高周波だと途中から0dBより上がっているので、ノイズを増幅してしまう
- 時間応答だけ見てやると、ピークを見逃して悲しいので、ボード線図は必ず見る。
- つまり、状態空間から必ず伝達関数にして、ボード線図をみる!!
- ボード線図の読み取り方=「安定余裕」
- ゲイン180度でゲインが1以上だと死ぬ->逆に、その時に1以下なら任意の周波数で発振はしない
- 0とクロス時の時に180度までがでかいとうれしい、180度より下だとやばい
離散化 †
- 連続離散の変換
- 連続積分に相当する離散積分Discrete-time Integrator(K Ts / (z-1)),
- 連続微分に相当する離散微分Discrete Derivative(K(z-1)/Ts z)が存在する
- 実装は2_CtrlDesign?->2_misc->PID_ctrlに単純な積分器と単純な微分器の原理も含んだ詳細なモデルが書かれているので参考になる。(単純なオイラー法)
- 一般には連続->離散双一次変換
- 連続は左平面
- 離散の場合は根は単位円に
- これらの写像を行う
- z変換系でできることまとめ(制御工学演習参考)
- 8.1 インパルス時間応答からz変換を計算
- \( Z[c]=\Sigma c[n]z^{-n} \)
- 8.2 プロパーなラプラス変換からz変換を計算
- \( Z[L^{-1}[C(s)]] = \Sigma \frac{C(\sigma)}{1-z^{-1}exp(T\sigma)] \)の極σでの留数
- 8.4, 8.11 逆z変換
- \( Z[C(z)] = \Sigma C(z)z^{n-1} \)の極σでの留数
- 8.12 sとzが混在するシステム図と応答計算方法
- 8.18 所望のデジタルフィルタの設計と演算図 (プログラミングできる!)
- プロパーなz伝達関数は線形差分方程式を表すので、演算図が計算可能。
BIBO安定・漸近安定の必要十分条件 †
- 2つの安定性の必要十分条件
- 定理10.4 漸近安定⇔状態空間モデルのAの固有値の実部が全て負
- 定理10.5 BIBO安定⇔閉回路伝達関数の極の実部が全て負
- 10.25 可観測and可制御→「BIBO安定→漸近安定」
不安定零点と可制御可観測 †
- 10.21 不安定零点相殺→不可観測もしくは不可制御となる
- 7.16 不安定でない零点相殺→不可観測もしくは不可制御となる
状態空間モデルと伝達関数表記 †
- 10.10 状態空間モデル→伝達関数が計算可能
- G(s)=c^t (sI-A)^{-1} b
- ここでMIMO性は.y, uがスカラと前提して捨てている.
- 10.11 伝達関数→状態空間モデルが計算可能
ゲイン余裕・位相余裕 †
- 目標
- サーボ機構の場合 ゲイン余裕\( 12\sim 20dB \)、位相余裕 \( 40\sim 60^{\circ} \)
- プロセス制御の場合 ゲイン余裕\( 3dB \)以上、位相余裕\( 20^{\circ} \)以上
- ボード線図において、位相が \( -180^\circ \) を通過するときのゲインの値が \( 0dB \) より低く、また\( 0dB \)を通過するときの位相の値が \( -180^\circ \) より小さければ安定である。
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