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目次

ルール

  • 常に次に何の研究をしようかを考えること
  • やれることをやるんじゃない
    • 閉リンクのシミュレーションあるんだ.知らないことを知ることは難しいので,これが出来るかどうか?みたいなのはいい加減に自分が判断するのではなく,知っていそうな人(しかもきちんと知っていそうな人)に判断を仰ぐこと.(でもそれを信じてはならない)
  • 問題は解けるレベルの立て方をする
    • 曖昧で解けないのはダメ
  • ムービーで見せないと機械系はできたことにしてくれない!
  • 学生の頃は片っ端から論文読んで、当該分野の状況や問題点を洗い出してネタを作っていた(ボトムアップ的)、そんな暇がなくなると、先にアイディアを作ってから関連研究を調べるようになる(トップダウン的)。
  • 研究のステップが大事
    • 限定された範囲で、こういう範囲でこうしました、やり残したことはここです、と明確に言えることが大事。
    • 段階を分けて発表するといい感じかもしれない。

手順

  • 「○○投稿許可」という件名でメールして,概要を本文に書いて,出していいですか?
  • 締切1週間前とかに,PDFをメールで送るって感じ

基本的な流れ

  • ステップを切る=新しいことをやる前にきちんと投稿・発表をして一段落つける。
    • なぜ重要か
    • ここが足りない、ここが足りない、とやっていると、完璧主義になって、何もできなくなる。それだけはダメ。
    • 発表して一区切りつけないと人を巻き込んではいけないが、人巻き込まないと発表できるクオリティにならないデッドロックは、人巻き込まずに何が何でも発表することが大事。
  • 論文投稿に必須なValidation
    • 穴をどれくらい埋めるか?は穴があっても意味があると人に説得する技術とトレードオフ
    • 修士論文の内容は感覚的には、カンファレンス程度であれば十分に思う
    • 真剣に、「穴があっても意味があると人に説得する技術」を身に付けるように最大の努力をすべき
    • 人工データ使えば?他は?いろいろ方法を考えないといけない。
  • 意味があると人に説得する技術がないと論文にはならないので、査読付きにカンファレンスに通す努力しないと

テーマとはなにか

  • テーマの必要条件
    • 解ける問題であること
    • すぐに解けるとわからないこと、
    • Yes noになっていること?
    • 面白いと思えること
    • やるべきことであること
    • 社会的につながりがあること
    • 成長できるか
    • 誇りになるか(OSSみたいな)
  • やるべきことをやる、だけでは語り尽くせないはず。

査読

研究の業績

  • 論文の種類
    • Article:査読を経て掲載される論文.
    • Letter:短い形式の論文.速報性が求められる.
    • Proceedings:学術会議・学術大会で発表される論文.業績としては一段下となる.
    • Selected Proceedings:厳選されたProceedings.高い業績として認められる.
    • Review:分野の研究結果をまとめた形式の論文

研究のマナー

Level 0

  • 論文における不正行為について.参考
  • 日本の学会と海外の学会でそのまま同じものを出すのはNG(尾形先輩)

Level 1

  • 全部読んでない文献は引用するな.
    • この論文読んでないよね,とかいう会話が出る事自体がおかしい.
  • 結果とプレゼン力は独立
    • 結果が出ていないことをプレゼンの下手さの言い訳にしてはならない.
    • プレゼンをきちんとすることは最低限のマナー
  • 内容に関わってない人が執筆を手伝うべきではないと考えています。スケジューリングも同様です。
  • 共著
    • 寄与の内容によります.字句や文法上の修正のみ,1,2回程度,であれば著者に入れることはあり得ず,謝辞に書きます.
    • 添削といっても,論文の内 容的修正に踏み込んだものであれば執筆に協力したと考えられる場合があります.一般に,研究遂行段階でアイディアを出していなくても,論文執筆を 行う時点で論文の構築に寄与した人も,著者に入れることは妥当です.
    • そもそも,協力してもらう前に,著者に入るかどうかは決めておくのが正しいです.

研究の不正行為

  • 研究遂行・執筆指導者を共著に入れるのは、倫理違反
    • 論文はあくまでも、知識や技術に対するコントリビューションである
    • コアなアイディアに貢献した人のみ。
    • そもそも、そういう人以外が執筆の手伝いをするのはおかしい。
  • 初期の共同研究者に断りなく研究を広げるな。
    • 了解も得ずに勝手に他の人に話を広げていくのは、初期メンバへ失礼で倫理違反
    • 話を広げたいなら、普通はステップを切って、切り分ける
    • そうしないと、どのアイディアが誰に帰属するかに混乱が生じる
  • 研究が進むにつれて著者が増えるのは普通
    • 著者リストは、「この人は、こういう研究ができる」と示すことでもある
    • 薄い内容で著者が増えるのは、無能力の証明になってしまう。

参考

研究の回し方

  1. イシューありき
    • 自分の世界観から演繹される、インパクトのあるメッセージが論文のタイトルレベルで決まっている。
  2. 仮説ドリブン
    • イシューを支持しえるサブメッセージを並べ、それを示す実験結果もまとめる
    • この段階で、スライドが作れる。一番上にタイトル、その下は左がサブメッセージが五つぐらい並び、その右に実験結果の図。実験の工数と、誰と何をすればいいかも明確にする。
  3. アウトプットドリブン
    • 最も根底にあるサブメッセージから取りかかる。
    • あるサブメッセージが難しければ(1週間のスパンで判断)、別のサブメッセージを考え、タイトルレベルも変更する

研究室に求めるもの

  1. 各人のオーナーシップが明快
    • 自分しかできない領域を作る
  2. 手法にこだわりすぎない
    • アプローチ自体にはこだわらない。
  3. 直接本物の分かる人からハンズオンで学ばせる
    • なるべく人に聞く。他の研究室に数日行くなど、ためらわない。
  4. ストーリーを重視する
    • 大きすぎない。3~5人の構造。

サーベイ

  • 落合先生のサーベイ方法より
  • つまらない研究からの脱却
    • 先行研究や事例への無知によって生まれる。どれだけがんばったかは関係ない。
    • 知っていたとしても、コンテキストを理解しないと、次にどういう大きな流れがくるかがわからない。
    • トレンドを読むのは重要だが、トレンドを作ることがもっと重要。はやりのコンテキストからどれだけ逸脱できるか?今だから自分ができることは?
  • メタ的な視点
    • そういう研究の中でどれが好き?
    • 一番引用されている研究は?
    • どこが一番面白いポイントだと思った?
    • 今の社会と組み合わせて考えるとどこに問題がある?
    • 主要な登場人物は?どういう研究機関がある?
    • 歴史的な流れは?
  • 65pを参考に。
    • タイトル、著者、学会、代表的な図、年度、読んだ日、引用数を入れる
    1. どんなもの?
    2. 先行研究と比べてどこがすごい?
    3. 技術や手法のキモはどこ?
    4. どうやって有効だと検証した?
    5. 議論はある?
    6. 次に読むべき論文は?
    7. (どう一般的に認識されてる?)
    8. (どういうチーム?)
  • 他の人のintroductionの表現をそのまままとめる必要性

参考

基本的な意識

  • まとまった時間が最も重要
  • 自分の研究にわくわくしている学生や教授たちと過ごすようにせよ。熱情は伝染するのだ。
  • 誰もあなたのことなんか気にかけない
    • 早い時期に自分の課題に自分で責任をもつ決心をしなさい。学位はあなた自身でつかみ取るもの
    • 助力が欲しければ、その人のところに行きなさい。その人からあなたのところに来てくれることは決してない。
  • 「完璧な」論文などできない
  • 自分を一人の研究者として扱われるように期待する
    • 自分のことを、残りの一生を生物学者として生きるプロフェッショナルなのだと思う
    • 人の役に立つ技術(多変量解析でも、電気泳動でも)を身に付けよう。
    • しかし人に使われないようにしよう。
    • 仲間の大学院生や指導教員に、あなたはバカではなく、援助すべき人間だということを確信させる必要がある。研究課題がなになのかはっきりし、それが重要であることを確信したら伝える。
      • 少なくとも一年に一回は、自ら進んで1−2ページの進展報告(プログレスレポート)を書くこと
  • 大学院を止められる選択肢を考慮に入れる。大学院だけがすべてだと考えてしまうと、精神的に不安定になる
  • 全体の計画を台無しにするような起りうる重大な問題をリストアップせよ。そしてそれが実際に起ったとき、次にすべきこともリストアップせよ。
  • 結果を発表する日を決めて、そこから逆算してスケジュールを立て、どのように時間を使うか決めなさい。
  • 指導教員で最も大事なことは、あなたの興味と指導教員の興味が一致していることである。
  • ただ読んだり考えたりという段階は、なにも研究をしていないという罪悪感から、やり遂げるのが難しい段階かもしれないが、常に自分で「今何をしているのか」を問いながら、忍耐強く続けなさい。
  • 読むことが終わってから、二三週間計画を立てるのに使いなさい。
    • その後で、それに対しできるだけ多くの批判をもらいなさい。
  • 課題を与えられてはならない
    • 誰かにもらった課題をやるのだと、あなたはそれが本当に自分のものであると感じることができない。
    • 自分の課題だと感じることで、その研究がしたいと思うし、批判に耐えて戦う力もできる
  • 没頭・中毒しなければならない
    • やりがいのある他のことをしてはいけない
  • 講義をとってはならない

研究の広げ方・狭め方

  • 面白いこと、むつかしいことを言う。何が嬉しいのかを世界中の誰もが理解できるように
    • 例「認識の前から体が動いている、注視点の密度が変わっているという知見がある。 しかし、それはスポーツ科学で証明はされていなかった。ダイナミックなインタラクションの中でそれを示すのは困難だが、僕のセットアップなら可能です」
  • なんで世界の他のひとはできなくて自分が出来るとおもっているのか?
  • 先生方はふわふわとしたミーティングでは可能性の網羅をしている.
    • スケールを変える(変えて、MEMSみたいな小さいものなら?とか)
    • 場所を変える
    • センサを変える
    • その他もろもろ考えられるパターン
  • 研究の大局的情勢としてこれをやるべき,というせつめいの仕方がある
    • 良いのか?

研究会・サブミーティングのあり方

  • 平時より先行研究の知識を貯めておき,新規性を明確化する能力を養う
  • 自分で検討した・考えたことをきちんとまとめろ,それに至った考え・勉強の話がない
    • 上の人間になるとそういうフィードバックされないからサブミーティングでやろうよ
    • 「こうおもったので~を調べた結果こうでした」とストーリー形式にする
  • さも勉強していなかったように過剰に言われた理由は発表が悪い

実験

  • 実験は統制する
    • 見たい条件以外をなるべく同じにする必要がある.
    • 生物実験などでは,遺伝子の統制のため「同一雄雌から生まれた兄弟のみ実験に使う」など,徹底されている.
  • 先入観を排除する
    • 被験者に与える情報を統制する.ブラインドテスト.

研究の開始

  • 何がどこまで出来ればハッピーなのか。
    • 何かと何かを組み合わせます、というには組み合わせることによる良いこと、難しさを語らないといけない
  • 誰が幸せになるのか.
  • 研究のスタンス
  • 新規性
  • 結果までの道筋とコスト
  • 死んだ研究
    • 死んだ研究分野は、同じむつかしい問題にぶつかっている
    • 一方でだからこそブレイクスルーを実現できるので、それを再度取り上げることに意味はある。
    • 歩くようなものは20年前からあるが、最近の3Dプリンタによって生き返ってきた
  • 全体としてこうだが、今2つあって
    • 一つはこれぐらいで頭打ち、なぜならこう
    • もう一つはよくて最高性能はこれ

研究遂行

  • 仮説ドリブン
    • 実験なんてものは最初に問題設定した時点でその重要度やインパクトは決まってしまう。次はこれをやれば、トップジャーナルに載るというところまで細かい実験計画を考える.
    • 仮説があると,見るべき現象が絞り込める.手探りでなくなる.欲しいデータ・結果・解析を特定できる.
    • どんな図が得られれば嬉しいか,を先に考えること
    • どんな事実があれば仮説が証明できるかを考える.
    • どんなメッセージが研究として価値があるか,を考える.
    • リサーチクエッション(理論仮説)を,実際に統計的に検証可能な仮説(作業仮説)を示すことでサポートする.
      • 例えば、デュルケムの「自殺論」を例にすると、理論仮説「集団の凝集性(集団に属する個人同士の繋がりの強弱)が低いと、自殺率が高い」とするとき,作業仮説「プロテスタントはカトリックよりも自殺率が高い(プロテスタントは一般的に、カトリックよりも人との関わり・繋がりが弱いと言われている)」
    • 決して、今持っているマテリアルや技術を活かそうとしてテーマを組んではいけない。自前主義からの脱却.
  • 構造化
    • 簡単にいえば,一つのテーマや疑問を階層的に分解する.
    • 縦のつながりは因果性,
      • あまりに飛び過ぎない.論理階層の飛躍は網羅性を損なう.
    • 横のつながりは網羅性.
      • 「それだけ?」と常に問い続ける.
  • 発表
    • 死ぬほど練習
      • スライド毎に、原稿を書きだす。
      • 原稿を何度か声に出して読む。
      • 引っかかる処は喋りにくく、繋がりの悪い所なので修正する。
      • 暗記
      • 重要ポイントの抑揚、制限時間の遵守、声の大きさなどを調整
  • 問と評価の言語化
    • 研究を進める上でもっとも重要なのは、「今、自分が考えていることは何か」をはっきりと言語化する
    • あなたの疑問、目標、答えが正しいかどうか、適切かどうか、正しいならばどのくらい正しいのか、適切であるならばどれくらい適切であるとあなたは考えるのかを根拠を一緒にして説明できるようになって欲しいのです。
    • 「あなたの答えとその答えの評価基準とその評価基準に従ったあなたの答えの評価をセットにして私にください。そうしたら、私はまず評価基準が妥当かどうかを検討し、その上で、あなたの答えを検討し、最後にあなたの答えの評価が妥当かを検討して、その上で意見を述べます。」
  • 正解のない問題に当たった時に説明しないといけないこと
    • その問題を解く必要性
    • その問題が解決できたと判断できる条件(基準)
    • その問題に対する解決法
    • その問題に対する解決法をあなたが提示した条件で評価した場合の達成度
    • その達成度で問題を解決できたといえるかどうかについてのあなたの主張

モデル研究

重要な性質

  • 予測可能性
  • 妥当性
  • 適合性

予測可能性と妥当性

  • 不自然な生物や不自然な環境でもモデルで説明可能か(生物のクモヒトデの足の本数を減らす)
  • 特定のパラメータが適合性にどう影響するのか(胎児の触覚分布の不自然な偏り)
  • まず,対象の面白いの性質を知らないといけない(動的構え,歩様遷移のヒステリシス,ハンドリガード,フェイスタッチ).

適合性

  • まだわからない

重要なこと

  • 再現させたい現象について詳しく知ること
  • 何がそれを支配しているかの仮説を的確に建てること
  • 現象を詳しく観察すること
  • 詳しく観察したことと対応する妄想をふくらませること(クモヒトデと,5人が乗った桶の自立分散移動システム)

コンセプトの呈示

  • 比較にこだわる必要が薄い.

定量化がむつかしい評価器

  • 例を出しながら説明する論文
    • 芸術性のある例とない例をもってきて、それらを区別できます、というもの
    • 例外がある場合はそういう説明の仕方になる

情報が乗っているか

  • 一部を隠したときの人の識別率でみる

発表の仕方

  • 成功したビジネスのようにプレゼンしてはならない。
    • どのような問題に直面して、どのように解いたか?
    • 技術的問題というのは、アクチュエータの選定、その他手法の選定において必要なこと。
  • スケジュールは、タスクの従属性とそれにかかる時間、それから演繹する日程とプラニング。
  • 自分は覚えていても人は全部忘れている

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