[[MenuBar]] *動きと運動行為 [#n047ba36] -把持に必要な要素 --幾何的特性の抽出によるプリシェイピング --指の独立制御(触覚の度外視) -F1が指の制御を担当 --F1が損傷で独立指制御不能 --しかし視覚情報を直接受け取れない→プリシェイピングは? -F5がプリシェイピングを担当 --手と口の動きが表象されていて、一部重なり合う -研究技法 --学習させて統制して特定のニューロン活動を計測 --可能な限り自然な状況で広くニューロン活動を計測 ---先入観、偏見、意外な発見 -運動ニューロンとしてのF5ニューロン --F5ニューロンは運動行為をコード(運動行為を選択的にコード) ---例:「食べ物をつかむ」をコード(右手でも左手でも口でつかんでも発火)、持つ、引き裂く、いじる…etc. 図2-1:情動による口の開閉や、単純な運動、違う目的の動作では無反応) --F5ニューロンはプリシェイピングをコード(運動を選択的にコード) ---例:精密把持、把握把持、強い把握把持、球のためのプリシェイピング、円柱のためのプリシェイピング *F5ニューロンの視覚-運動特性 [#b12ce6d3] -実験条件 --運動条件六つ ---物体形状 --視覚条件三つ ---暗い→サルが電気つける→視覚ありでリーチング ---サルに場所を覚えさせる→視覚なしでリーチング ---暗い→サルが電気つける→視覚ありでリーチングしない ||運動のみで発火|運動でも視覚でも発火| |選択性なし|1|1| |選択性あり|2|2☆| ☆に注目すると、運動、視覚の両方で特異的な物体があるはず。 それは一致する? -運動選択性:視覚なしリーチングで、特定の形状の運動にのみで反応 -視覚選択性:視覚ありリーチングなしで、特定の形状の視覚のみで反応 -運動選択性と視覚選択性は一致! *AIPニューロンの視覚-運動特性 [#x237f23f] -F5と異なり --解剖学的に視覚情報と接続している --「視覚のみで発火」するニューロンが存在 図2-3(3種類のAIPニューロンの反応例) *F5, AIPニューロンの阻害 [#t3c5d301] -F5とAIPのどちらかを、脳半球のみ不活化→影響調査 --ガンマアミノ酪酸(抑制性神経伝達物質)を活動させるムシモール |AIP|反対側のみでプリシェイピング阻害。精密把持で顕著| |F5|両側でプリシェイピング阻害。運動障害なし。| →F5は両手を制御 c.f. 頭頂間溝の側面前部の損傷で、人間でもプリシェイピング阻害(つかんだりいじったりすると活性化する部位) *サルの脳 [#t36fc845] -対義語 |前方:posterior|後方:anterior=rostral| *ミラーニューロン [#zcea09e9] -+はORを表す。両方で反応するという意味。 **標準ニューロンとミラーニューロン [#gf137aba] -カノニカルニューロン:運動(行為)+視覚(対象物) -ミラーニューロン:運動(行為)+視覚(行為) -ミラーニューロンの対象 --他動詞的ニューロン -運動行為との一致 --厳密30%, おおまか70% --精密把持と握力把持が同一視されてしまう。 **コミュニケーションニューロン [#nd91fd7f] -手にあるものは背側 -口の動きは腹側 --85%摂食ニューロン ---自動詞的行為 --15%コミュニケーションニューロン ---唇を打ち鳴らすコミュニケーション ---自動詞的行為に相当 -コミュニケーションニューロン:運動(摂食+コミュニケーション)+視覚(コミュニケーション) |