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概要 †
目次 †
用語 †
疑問 †
- \( g^{-1} g' \in G \Leftrightarrow g' \in g_i G \)
置換 †
- \( \begin{pmatrix} a & b & c \\ a & c & b \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a & b & c \\ b & a & c \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a & b & c \\ c & a & b \end{pmatrix} \)
- n次対称群=置換群=\( \{a_1, ..., a_n\} \) の置換全体が作る群=\( S_n \)
- 正6面体群=\( P(6) \cong S_4 \)
- 4本対角線を元として見ると、その回転により群をなす
- 群\( G \)と群\( G' \)が同型 \( \Leftrightarrow \exists \phi \in Map(G, G')\ \phi(a b) = \phi(a) \phi(b) \)
- 互換
- 2要素を交換する置換
- \( \forall \sigma \in S_n\ \) \( \sigma \)は互換の積で表される \( \Leftrightarrow \) \( S_n \)は互換によって生成される
- 偶置換・奇置換、偶置換がなす群\( A_n \)
- 置換を互換に分解した時、必要な互換数の偶奇で、偶置換と奇置換が分類される
- 偶置換のみを取り出すと、群\( A_n \)になる(奇置換ではならない。なぜなら奇置換x奇置換=偶置換だから)
- 偶置換x奇置換=奇置換、といったように、mod 2っぽくなる
同値 †
- 群Gと、Gの部分群Hが与えられているとする。
- Hは、いい加減に取るのではなく、これ自体で群であることに注意。
- \( a \sim b \Leftrightarrow \exists h \in H\ b = a h \)
- 例: \( G \)は整数群、\( H_0 \)は3で割って0になるような整数群。すると\( 6 \sim 3 \)。同様に\( H_1, H_2 \)も定義可能
- 同値類\( aH \)(注意:これは集合である)
- \( aH = {ah | h \in H} \)
- 同値類には左右がある。元aが左に付いているものは、左同値類、右についているものは右同値類。
- \( \forall s, t \in aH\ s \sim t \)
- 同値類による類別
- Gは、Hの元に\( a_1=1 \)を作用させたもの、Hの元に\( a_2 \)を作用させたもの、Hの元に\( a_3 \)を作用させたもの…で類別できる。
- \( G = \displaystyle \bigcup_a aH \)
- 何故か、\( G = H + a_2 H + ... \)と表記するらしい
- 重要: \( |H| = |a_i H| \)。理由は、\( H \)の元と\( a_i H \)の元は、一対一対応するから。
- 従って、ラグランジュの定理として、|H|は|G|の約数であることがわかる。
巡回群\( R_n \) †
- \( R_n \): 1->2->...->n->1->2->... みたいな群。これを巡回群という。
- 巡回群は可換群。
- 巡回部分群
- 有限群なら有限なので、単位元\( e \)以外のものをかけ続ければいつかはループするというアイディアを数式化したもの。
- 一般の群\( G \)に対して、\( H={a, a^2, a^3, ...} \)が巡回群Hであるとする
- 「一般の」というのは重要。いつかはループする。
- Hは「aから生成されたGの巡回部分群」といい、Hの位数を「aの位数」という
- 位数という単語が、今confusingになりました!!つらい
- 定理: \( a \in G \)の位数は、\( |G| \)の約数。
- 例: \( S_3 \)を考える。\( S_3 \)の元の位数は、サイクルになりえる元の数なので、全パターンとりえて、1か2か3。ところで\( |S_3| = 1*2*3 \)なのでそうですね。
- 定理: \( a^{|G|} = e \)(上の定理から即導かれる)
- これすごい。群の位数の特徴付けとも言えるレベル。
- 任意の群Gで、任意の群Gの元を取ってきても、位数乗すると単位元に戻る!
- 定理: 群\( G \)の位数が素数\( p \)であるとすると、\( G \)は巡回群かつ単位元以外の元は全て位相\( p \)
- 位数\( 4 \)における反例: 位数\( 4 \)の群\( G \)には、単位元以外の全ての元の位数が\( 2 \)になる、「クラインの4元群」がある
整数と群 †
- 整数\( n \)に関する余剰類\( [i] \)
- 定義: \( [i] = {..., i-n, i, i+n, ...} \)
- 定理: aとbが互いに素\( \Leftrightarrow \) \( \exists x, y \in \mathbb{Z}\ a x + b y = 1 \)
- 「\( n \)と素な余剰類\( [a] \)」=「\( n \)の既約余剰類」
- 要するに\( a \)と\( n \)が互いに素
- \( n \)が素数なら楽だが、そうでないと余剰類の数は限定される(\( n=6 \)だと、\( [1], [5] \)しか既約余剰類でない)
- 定理: \( n \)の既約余剰類全体\( \mathbb{Z_n^*} \)は、乗法によって可換群
- \( \mathbb{Z_n^*} \)の元の数
- 定理: \( |\mathbb{Z_p^*}|=p-1 \), where \( n=p \), \( p \)は素数
- 定理: \( \displaystyle|\mathbb{Z_p^*}|=p^k(1-\frac{1}{p}) \), where \( n=p^k \), \( p \)は素数
- 定理: \( \displaystyle|\mathbb{Z_p^*}|=p_1^{k_1}...p_s^{k_s}(1-\frac{1}{p_1})...(1-\frac{1}{p_s}) = \phi(n) \)(オイラーの関数)
- 定理: \( a \in \mathbb{Z_n^*}\ a^{\phi(n)} \equiv 1 \)
- 群Gの任意の元aは、位数乗で単位元に戻ってくるのでそれはそう。
- フェルマーの小定理: \( n=p \), \( p \)は素数の時、\( \phi(n)=n-1 \)であることからフェルマーの小定理が確認できる
群の働き †
- 定義: 群\( G \)が集合\( M \)の上に働く \( \Leftrightarrow \) \( \forall g \in G\ g \in Map(M, M) \) \( \land \) \( \forall x \in M\ g_1(g_2(x)) = (g_1 g_2)(x) \) \( \land \) \( \forall x \in M\ g \in G g(x) = x \)
- 要するに、Gの元は全部、M->Mへの関数です。関数が群っぽくあって欲しいです。ということは、関数合成が結合的で、Gの単位元は恒等写像であって欲しいです。ということ
- 実は\( g \in G \)は、1対1写像!(重要)
- 逆に、群\( G \)を集合\( M \)の上に働かせるのに、定めるべきことは?
- 「全ての\( g \in G \)について、\( \phi_g(h), where h \in M \)を定義」すれば、群\( G \)が集合\( M \)の上に働くと言えるね
- 自分の上に働く
- 群GはGの上に右、左、両側から働く
- \( \phi_g(h) = gh, \psi_g(h) = h g^{-1}, \lambda_g(h)=g h g^{-1} \)
- 自分の上に働く、ということは、置換そのものである(有限群限定)
- 位数nの有限群の元\( {h_i} \in G \)に、\( g \in G \)を左から働かせると、\( {g h_i} \)となり、これは全て相異なのでこれは群\( G \)に一致
- どんな\( g \in G \)を働かせるかによって、どんな置換になるかが変わる。
- これを数式で表すと、Gが自分の上に働いている時、\( \Phi \in Map(G, S_n) \)が定義できる、ということになる。…★
- 更に、\( \Phi \)は結合的である。
- \( g \)を左から働かせたあとに、\( g' \)を左から働かせると、\( \Phi(g' g) = \Phi(g') \Phi(g) \)であることが分かる。
- 両側からの働きは、可換性に関わりが強い。
- \( \lambda_g(h) = ghg^{-1} \)について、\( \lambda_g(a) = a \)となる元aの集合は可換な部分群となる。
- 準同型写像
- 「抽象的な群を、具体的な群の一部に映し出す」写像
- 準同型写像は、一般には一対一ではない
- 写像\( \Phi \in Map(G, G') \)が\( \Phi(\tilde{g} g) = \Phi(\tilde{g}) \Phi(g) \in G' (g, \tilde{g} \in G) \)を満たすとき、\( \Phi \)は準同型写像
- \( \Phi(e) = e', \Phi(g^{-1}) = \Phi(g)^{-1} \)
- 上の、★の例であれば、「位数nの有限群Gから、n次対称群\( S_n \)への準同型写像\( \Phi \)が存在する。\( \Phi \)は、Gの左からの働きによって引き起こされる」と言える。
- 表現
- Gは抽象的な概念であったが、\( S_n \)という具体的な群に橋渡しされた。
- このことを表すために「Gから\( S_n \)への表現\( \Phi \)が与えられた」という。
- \( \Phi \)が一対一写像であるときは、「忠実な表現」であるという。
軌道 †
- G-軌道
- 群Gが集合M上に働いている。
- \( x \in M \)のG-軌道を、\( G(x) = {g(x) | g \in G} \)と定義する
- 意味: gは、xに対して行いうる全ての変換。つまり、\( G \)が表す変換によって、移ることのできる元の集合ということ。
- 当然、\( y \notin G(x) \Leftarrow G(x) \cap G(y) = \phi \)
- \( \displaystyle M=\bigcup_\alpha G(x_\alpha) \)と、互いに共通点のないG-軌道で分解できる
- 固定部分群\( G_{x_0} \)
- Gを作用させても、変化しないMの元がある(少なくともGの単位元はそう)
- そのような場合、\( g \in G \)は\( x_0 \in M \)を止める、と言う
- \( x_0 \)を止める\( g \in G \)全体は、Gの部分群をなす。これを\( x_0 \)の固定部分群と呼ぶ。
- 固定部分群、余剰類、G-軌道の関係
- \( x_0 \)のG-軌道と、Gの\( G_{x_0} \)による左余剰類による集合とが1対1対応する
- 固定部分群\( G_{x_0}={x_0, ..., x_{s-1}} \)について、\( x_i = g_i(x_0) = g_i'(x_0) \)なる2つのGの元を選ぶ
- \( g_i^{-1} g_i' = x_0 \in G_{x_0} \)なので、\( g_i' \in g_i G_{x_0} \)。\( g_i \)と\( g_i' \)は\( G_{x_0} \)の同じ左余剰類に属している!
- 余剰類が得られたので、Gを分解することが出来る。\( G=G_{x_0} + g_1 G_{x_0} + ... + g_{s-1} G_{x_0} \)
- ここで、\( g \in G_i \Leftrightarrow g(x_0) = x_i \)となり、\( x_0 \)のG-軌道と、Gの\( G_{x_0} \)による左余剰類による集合とが1対1対応する(???)
- これは有限群ではなく、一般の群で成り立つ
- 特に有限群の場合は、余剰群の定理から\( |G|=|G_{x_0}| |G(x_0)| \)
- コーシーの定理: 有限群\( G \), \( p \)は素数、\( p \)は\( |G| \)の約数。この時、\( g \in G \)で位数がpのものが存在する。
- この証明は、軌道をうまく使っていて面白い
中心 †
- \( G \)の中心\( Z \): \( G \)の全ての元と可換になるような元全体で構成されるGの部分群
- \( Z = {g | \forall h \in G\ gh = hg} \)
- \( |G|=p^m (p: prime) \)ならば、\( Z \)は\( e \)以外を含む
- \( x \in Z \Leftrightarrow \) 群G自身の両側からの働き\( \lambda_g \)による\( x \)のG-軌道が\( x \)のみ
- 群G自身の両側からの働き\( \lambda_g \)による\( x \)のG-軌道が\( x \)のみ \( \Leftrightarrow \forall g \in G\ \lambda_g(x) = x \Leftrightarrow \forall g \in G\ gxg^{-1} = x \Leftrightarrow \forall g \in G\ gx= xg \Leftrightarrow x \in Z \)
- 群\( G \)の位数が、素数\( p \)で割り切れるとし、\( p \)の最大冪を\( p^m \)とする。この時、Gには位数\( p^m \)の部分群が存在する。
- 位数\( 108=2^3 3^3 \)なら、4と27の部分群が存在する。
- このような群はシロー群と呼ばれる。\( |G| = p^m l (p: prime, p, l : coprime) \)の時、位数\( p^m \)のGの部分群をGのp-シロー群と呼ぶ
- p-シロー群は1つとは限らず、1つ以上あるならば、その個数は\( 1+kp \)である。
- また、p-シロー群は互いに共役である。
位数の低い群 †
- 群の直積: 群G, Hに、\( G \times H = {(g, h) | g \in G, h \in H} \)に対して、演算\( (g, h) \cdot (g', g') = (g g' , h h') \)
- 位数は\( |G\times H| = |G| |H| \)
- 巡回群\( Z_m, Z_n \)について、\( Z_n \times Z_m \)は\( n, m: coprime \)の時に巡回群\( Z_{nm} \)
- なんか一般性がなさそうなのでここは飛ばす
共役類 †
- 自分自身の上への両側からの働き\( \lambda_g(h) = ghg^{-1} \)のG-軌道を考える。
- \( a \in G \)のG-軌道を、共役類\( C(a) \)と呼び、共役類の元を\( a \)に共役な元と呼ぶ。
- \( b \in C(a) \Leftrightarrow \exists g \in G\ b = g a g^{-1} \)
- 両側からの働きの性質から、\( C(a) = {a} \Leftrightarrow a \in Z \)
- 中心化群: 元\( \tilde{a} \)と可換な元全体
- \( C_{\tilde{a}} = {g | g \tilde{a} = \tilde{a} g} \)
- \( |G|=|C_\tilde{a}| |C(\tilde{a})| \)
- \( S_7 \)の共役類
- 対称群は、巡回置換の積で表される。この積は可換である。
- 実は、\( S_7 \)の共役類は、巡回群の積で表記した時に、単に名前を\( k \rightarrow i_k \)と変えるだけで表される
- \( \sigma = (1 3)(2 4)(5 6 7) \), \( \tau = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7 \\ i_1 & i_2 & i_3 & i_4 & i_5 & i_6 & i_7\end{pmatrix} \), \( \tau \sigma \tau^{-1} = (i_1 i_3)(i_2 i_4)(i_5 i_6 i_7) \)
共役な部分群と正規部分群 †
- Gの部分群全体の作る集合を\( \mathfrak{M} \)とする(冪集合みたいなやつ)
- \( G \)は\( \mathfrak{M} \)にも働く!\( g: H \Rightarrow g H g^{-1} \)で、\( g \)は\( Map(G, \mathfrak{M}) \)の元である。
準同型 †
具体的な応用 †
- H が G の正規部分群であることを、H ◁ G と書く.
aHとかHaとかって、要するにHの要素全部にaをかけただけの集合
H/Xとかは?集合Hxが同じになることがあるので、[x]で代表している。並進対称の格子だと、単位格子の中のものにΓをかけるだけで、Γxを代表できている!
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